タスクの分解が難しいと感じたり、タスクの分解を上手にできないメンバを助けるときに読む
メンバに『これやって欲しいんだけどやれる』『はい、できますよ』なんて会話はどこの現場にもある日常風景だと思うのだが、じゃあ実際、できますよと言われて任せて置くと進まないこと、進んでいないこと。
タスクを受け取ってもらい、自分で進められる様にするためには次の項目を詰めてから手を付ける必要がある。
- アウトプット(成果物)の確認
- 期限の確認
- 仕様の確認
- 制約事項の確認
これをしないとタスクを受け取った側として何を作ればいいのか最終形態のアウトプットをイメージできないことと、最終形態のアウトプットはイメージしたものでいいのかの確認をなんどもしなければならないので手戻りばかりになってしまう。
中堅エンジニアになれば、経験則的にこうした手をつける前に確認することを自然としているが、若手でまだ痛い目に合っていなかったり、仕事の進め方を身につけていられなかったりすると最終形態のアウトプットを言葉だけで捉え、ディテールを確かめもしない。
結果的に手を付けるが、止まってしまうのである。
周りを見るとみんな忙しく働いている(風に見える)から自分でわからないことを聞くことを躊躇してしまう。躊躇してしまい、自分で(わからないのに)なんとかしようとして(情報も持っていないのに)想像して進めてしまう。
自分としては、そんな風に仕事を進めてしまっても自信を持って進めているなら構わないと思う。アプローチとして足らないことがわかれば次はそうならない様にすればいいのだから。これが自信を持っていないと同じことを繰り返す傾向があるので周りのメンバはサポートしてあげたいところでもある。
インプット情報を手に入れたらようやくタスクの分解ができる。インプットが少ないとタスクの分解は『仮にそうだったら』という条件付きで始めることになる。これは手をつける前に一度タスクを依頼したメンバに忘れずに確認しておかなければならない。
タスクの分解では次の項目を進める。
- アウトプットの分解(構成する部品に分ける)
- 部品の仕様(仕組み、コンテンツと読み替えても良い)を決める
- 誰かに頼む(依存する)作業があればマークする
- 部品の作業時間を想定する(要は作業見積もり)
- 期限に間に合うか検証する
タスクの分解を難しいと思っていたら、もしくは、タスクの分解を上手にできないメンバがいたら、その原因は以下の5つのどれかだろう。
- タスクの情報を集めることができていない
- 集めたタスクの情報から最終形態のアウトプットをイメージできていない
- 最終形態のアウトプットを構成する部品に分解できていない
- 分解した作業見積もりのやり方がわからない
- 分解したタスクを組み立てる順序の順番をつけられない
自分でタスクの分解が難しいと思ったら、自分で克服できる見込みがある。自信を持ってやろう。上述の箇条書きを上から順番にやっているか確認しながら進めよう。
メンバがタスクの分解をできていないのなら、伴走してあげよう。上述の箇条書きをプリントして、『この順番に進めてみよう』と一緒にやってみよう。箇条書きを一つひとつ、どう捉え理解しているかを聞いて書き出してみよう。知らないことがあれば聞きに行かせて行動させよう。