手間をかけられない応対には女性からのアドバイスに習うのがセオリー


先日、個人的なつながりのシステムエンジニアからプロジェクトの可視化についてのアイデアを見て意見が欲しいと頼まれたんです。その人からはワタシはプロジェクトマネジメントの専門だと認識されているようで、それはそれでありがたいし、その期待に沿ってコメントをしようと思っていたのでした。


それで、その人のプロジェクトの可視化についてのアイデアを見たときにいろいろと疑問を持ったのと、「ちょっとどうかなぁ」とファーストインプレションで感じた感情を少し持て余したのでした。


女性が男性に悩みを相談するとき、そのほとんどは

「話を聞いて欲しいだけで意見までは求めていない」


というセオリーがあります。これ、都市伝説ではなくて、本当なんですよ。ワタシもワイフに言われましたもの。

「今のはね、『そうだね』と同意して欲しいだけなのよ」


これは正面切って、あれがダメ、これがダメと駄目出しをして欲しいのではないということです。さらに言えば、いいところがあれば同意して欲しいという意味も含んでいます。

「その観点はいいね」


のように。


そういった女性からのアドバイスが頭の中を過るのを感じながら、プロジェクトの可視化のアイデアを見たのでした。そうそう、コメントを求めてきた人はお兄ちゃんです、残念ながら。


コメントを返す前に考えたことは2つ。1つ目は感じたことを駄目出しの形で返すか、女性からのアドバイスのように返したほうがいいのかどちらの選択肢を選ぶかということ。2つ目はワタシのレスポンスで可能性を潰してしまわないかということ。


1つ目について。結果的にレスポンスは、糸を汲み取り不明な点は理解したことを別に例えて理解があっているかを確認したのでした。そして、総論については同意することでした。


2つ目については、別に潰しても潰さなくてもなんら責任もないんですが。そうそう、先の女性からのアドバイスの同意して欲しいとは、違う面から見ると応援して欲しいということでもあるのです。それに思い至って

「背中を押して欲しい」


と言っているのではないかと考えたのでした。その人はそのアイデアを外に出したいと、表現したい目的があると表明していたので、専門家だと思ったワタシを頼ってきたのではないか、とそう気付いたのでした。


それを伝えた後日、直接会う機会があってその人から話を振ってきたので幾つかの懸念点について伝えると暗黙の前提がポロポロと出てくる。もし、あのとき正面から意見を返していたらその相談はしんどかったかもしれないな、と思ったのでした。だって、ほころびをつっつけばいくらでもボロが出てきそうなんですから。


それは期待されていないし、そこまで手間をかけられるほどでもないので結果的には女性からのアドバイスを手本に応対したことは、まぁ、だいたい合っていたのだろうなということでした。