エンジニアにありがちなプロダクトアウトな提案思考を変えるためにかかった期間
標題だけで37文字。長いです。長さはさておき、エンジニアが提案しようとするとついつい担当する技術エリアや事業部門で取り扱う製品名を前面に出して語るわけです。ろくに要件も聞き取る前から。まあ、仕方がないのかもしれませんけど。そなってしまったのも、そういった思考で訓練されているからなんですけど。
あと、お客さんの「誰それが言っている」とい受け身が多いですね。それを直接自分でインタビューしていなくても、つまり誰からか人伝に知ったとしてもそれを疑うことなく、それが金科玉条のように言うのです。
これも不思議。
裏を取れ
例えば、人伝に知ったこと(自分で聞きに言ったことじゃないからね)が本当かどうか、それは言ったことが事実かどうかを疑った方がいいです。人が介在すると、言った事実と聞いた人のこうあって欲しいと言うバイアスがかかりますから、事実はなんで、推測や期待が何か裏を取らないと後の行動をまちがえますから。
ペインを探る
プロダクトアウト、つまり製品を前面に出して買ってくださいと言う提案は、顧客がそれを欲しがっているならそう売ったらいいです。でも、大概は、業務上の困っていることがあってそれを「お金を払ってでも」解決したいんです。
何にお金を払おうとしているのか。
その何が業務上の不都合、痛み、ペインなんですよね。困っているから解消したいのです。であれば、何を困っているかを確認することとそれの解決が提案の基本になることです。
プロダクトアウトな思考をしていて且つ人伝の伝言ゲームを疑わないエンジニアがいたのです。そうですね、立場的には中堅のエンジニアです。
「誰それがそう言っている」「○○のパッケージがいい」
結果的にそうなるのかもしれないけれど、その前に裁量を持つキーパーソンに解決方法をいいねと言ってもらわなければならないのですよ。
こういった解決方法でペインが解消できるはずだ、と。それはこの技術を使うと。
提案もミッションであるということ
を伝えて、製品を導入することが目的ではないことを言い続けます。自然と中堅エンジニアがプロダクトアウトから脱却するまで。
プロダクトアウトの提案なんて誰でもできます。成果に結びつくかは知らないけれど。
プロダクトアウトから課題解決へ言動が変わるまで
ざっと1年少しかかりましたか。それでもまだまだプロダクトアウト思考の片鱗が残っているでまた別のプログラムで引き続き訓練が必要なんですが。
それでも、課題解決の思考方法でやり取りすると反応が変わってきたので気長に頑張ってもらいたいものです。