技術テーマの起案チェックリスト

企画を起案したいエンジニアと会話していると、ものすごくプロダクトアウトの話になるか、自分のやりたいことをばかり話されるのでちょっと食傷気味になる。特に課題解決の技術テーマでいきなりプロダクト在りきでは企画として筋が悪い。

であるからして、企画を起案する際のチェックリスト的な流れを踏まえて整理し直すと少し事業会社の企画として受け入れやすいというか話の土台合わせを飛ばせるので頭の隅に入れておいて頂けると助かる。

  • 目的・課題・ニーズ
    何を解決するために起案するのかを書く。このあと(以下に進んだとき)やりたいことはこれでいいのかと戻る場所になる。とても重要。
  • 範囲
    よくあるのが企画する際の対象を曖昧にしたまま始めてしまうケース。対象のずべてを定義した上で、この企画の対象を決める。決めた範囲は、このあとの制約で変わる(小さくすることが多い)が、企画の目的から広げられることもある。
  • なぜそれをするのか
    目的、課題の起因となるもの。法対応や経営上の課題などでそれをやらないとどうなってしまうか書く。裏付けとして、省庁のガイドライン、社内規程、裏付けを調べておく。
  • 企画概要
    企画の概要は進め方を1段階詳細化したものになる。キーワード的には上下の項目を取り込む形で表現される。期間やコストから制約をもろに受けるのでここで風呂敷を広げない。広げるのは次フェーズにおく。
  • 受益者
    その企画を実現することで誰が便益を得られるかを明らかにする。
  • 進め方
    起案の範囲での進め方を図式化する。ざっくりしたもので良い。現状調査、課題整理、方式調査、プロトタイプ、評価、次フェーズ以降の計画など。
  • 日程
    ざっくりしたもので良い。
  • 成果物
    企画での成果物は、次フェーズのインプットになれば良い。企画の報告書や調査結果資料でよい。
    次フェーズがITのプロジェクトであれば、RFPを出してベンダ選定までになるが重いので覚悟すること。
  • 費用
    企画での費用。経費で対応するため、物は買わない。サービスとして支払う。

一旦、ざっと書いてみると企画のスコープを広げすぎていることに気づくはずだ。特に、エンジニアが起案するとその傾向が強い。

企画として実現できることを起案すること。

 

 

ワークショップと学び3 まなびほぐしのデザイン

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