エンジニアが辞めるのはマネージャがexceptionで握りつぶすからである
所属する組織を辞めるとする。どうするかを考えてみよう。
トリガーが引かれる。
それは信条的に許せないことだったり、理不尽な扱いを受けたのかもしれない。積み上げた小さな不満が崩れたのかもしれない。先行きが見切れたのかもしれない。限界のなのかもしれない。
次を探す。
今どきはエンジニアの需要は旺盛である。もちろん技術を持っているエンジニアに限られるが、転職サイトでも顔見知りでも意向を話せば複数のところからオファーを受けるだろう。社交辞令ではないオファーが多いはずだ。先方はやりたいことがエンジニアのリソース不足もあってやれなくて喉から手が出るほどエンジニアが欲しいのである。
休みを取る。
それまであまり休みを取ることのなかったエンジニアが少しずつ休みを取る。所用だとか風邪をひいたとか理由は様々である。稀に堂々と知り合いの会社に遊びに行ったというエンジニアもいるが、遊びに行っているのではない。面談をしているのかもしれない。
3回から4回、面談をする。面談時間を業務時間中に設定してこない転職先の候補は外される。ブラックに見えるからだ。夕食を摂りながら話すケースは別として。
であるから、月当たり数回休みが不定期に短い間隔で入ると面談が進んでいるのは間違いない。比較したいし、需要も旺盛であるから複数社掛け持ちである。比較をしたいという心理も働く。
口コミ。
自分も経験があるが、口コミで誘われるのは有望先であることが多い。転職サイトより中間に入っている人材に対する信頼がある分、アドバンテージがある。顔見知りだけに言いたいことを言えるからかもしれない。
先にオファーレターを受ける。
面談を進め、移った後、何をやりたいかを話している。条件を詰める。ざっくりした年収は先に伝えられるが、もう少し具体的な労働条件が提示される。年休付与とか試用期間とか給与とか。
決める。
諸条件を現職と比較したり、他のオファーと比較する。ここまできたら、労働条件が下がらな限り大体は移ることを決める。
数日、考えるかもしれない。パートナーがいれば転職することを決めたとこのタイミングで話すかもしれない。
腹を決め、家族の同意を得てオファーレターにサインする。
辞意を示す。
ここまできて初めて上司のマネージャに辞することを切り出すのである。
さて、どこに引き止めの隙があるだろうか。全くないのである。
サインは出ていた。それは休みがちになることではない。もっと前に、やりたいと思っていたことを握りつぶしていたのは直属のマネージャである。
エラーハンドリングを誤っていたのである。きちんとキャッチして、エラー処理ではなく、正常処理のレアケースとして拾い、満額回答ではなくとも話をして機会を作る処理に進める必要があったのである。
エンジニアは急に辞めるのではない。辞めるつもりもないのである。辞めるように仕向けられているのである。
後、辞めるのはエンジニアだけとは限らない。あなたの上司も組織を見切り辞めることもある。
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