エンジニアの顔

プロジェクトを幾つもやっていると色々な表情をしてエンジニアが仕事している。思い出すと笑っている顔もあり、画面に集中している顔もあり、言い合っている顔もある。多くは黙り込んで仕事をしているがまるで誰かに話しかけているようなボリュームの声で独り言を言うエンジニアがいると周囲がその独り言に慣れるまでの周りの反応が面白い。

総じて、最初の数ヶ月の間のエンジニアの顔は無垢な顔つきをしている。まるでそのプロジェクトの見通しは安泰で平穏な日々の先にプロジェクト完了のゴールが見切れているように。

安寧の数ヶ月を過ぎると次第に眉間に皺が寄り始めたり、イライラの蓄積が始まったのか不機嫌な様子を帯びてくる。口調も語尾が強くなってきたり、笑い声も次第に減っていく。

少し前までは平穏でこのままプロジェクトはゴールするのではないかと錯覚を覚えさせられたのに、やはり、今回もおきまりのコースを辿ることが既定路線で決まっているかのように。

システム開発はエンジニアにとって辛いのか。

なぜシステム開発の工程が進むとエンジニアの顔つきは厳しくなるか。それはシステム開発が厳しく、過酷で、堪え難い仕事だからか。

エンジニアの仕事が辛いのではない。システム開発が辛いのではない。エンジニアがプロジェクトで辿る工程、プロジェクト完了までの道のりを考えずに電信柱の間を幾つ進めばいいかサイコロを振って進んでいるだけだからだ。

ただ、ひたすら、ずっと、次のコマをみてサイコロを振っているだけだから。ゴールがどこにあるか、どうすれば上がれるのかは他人任せで目の前に置かれる賽を振ることばかり考えているからだ。

プロジェクトの、システム開発の作業は全て繋がっている。なぜなら、プロジェクトの目的は業務のシステム化、機械化であり、機械化する業務を実装するために仕事をしているからだ。

ここに一つの真理がある。作業が全て繋がっているなら、最初から作り上げようとしているシステムはある程度の精度で見切れると言うことだ。だから、計画駆動型のウォーターフォールシステム開発手法として採用され続けているのだし、見切れる確度がなんとも言えないものはアジャイル開発の何某かの開発手法を選び、その確度を期待値へ上げるのだ。

このことを念頭に置けば、エンジニアは最初からやるべきことが何であるか、何が起きるかはある程度の想定がおけ、常に成り行きを想定しつつ仕事ができると言い切っていいはずだ。

であれば、エンジニアはもっとにこやかな顔をして仕事続けられるはずなのだ。追い込みの工程も最初から折り込みできるのだから。

エンジニアの表情が進度によりツラミを増すなら、それはエンジニアが自分の仕事を切り刻んで仕事をしていると思って良いし、今の仕事の仕方を改めた方が良い。

仕事に対する考え方は色々あって良いが、エンジニアはおしなべてゴールを見てないければならない。それができなければ自己組織化するチームなんて本の中のお伽話でしかない。

 

 

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