マネージャが謙虚な理由 - 室長のひとりごち

貴方がマネージャなら謙虚さを持っているか、鏡に自分自身を写して問いかけよう。
貴方のマネージャが謙虚さを持っていなかったら、貴方がマネージャになったときに謙虚さを持てるように今から準備をしよう。
なぜ謙虚さが必要かわからなければ、貴方にはマネージャは向いていない。

アドバンテージを持っているということに気付く
マネージャは、チームのメンバよりアドバンテージを持っている。それは組織の情報量だ。チームメンバ一人ひとりに関する情報。組織の動向に関する情報、各組織の人に関する情報などがある。例え、マネージャより古参のメンバが居てもマネージャだからこそ入ってくる情報や各メンバから個別に相談を受けて知る情報などロールに紐づく権限で得られる情報がある。情報の伝達量の観点でみると、マネージャとメンバを対比したときの情報の関係は1対Nである。それは、マネージャが対組織のハブになり、チームとのフォーカルポイントに当たるからだ。先の情報の収束する凝集と点の観点で、マネージャはアドバンテージを持っている。
組織には、組織として行動するために組織の意識決定を組織のメンバに同じように伝えなければらないことはよくあることで、それが中期計画だったり事務手続きだったりとそれこそさまざまな事柄が上から下になだれ込む。組織の方針であれば、組織のメンバ一人ひとりが同じ理解と意識で行動することが求められ、その要求に沿った意思伝達をする。その意思伝達はメンバと一時に伝えることもできれば1度だが、大概、全員のメンバのスケジュールの中から時間の都合がつく窓を見つけることは至難の業で、何度かに分けて行っているものだ。同じようにメンバから上がってくる情報は、Nのチームメンバから1のマネージャに上がってくるが、上がってくる情報は何らかの形でマネージャから展開しない限りチームのメンバに落ちることはない。例えば、チームのミーティングで展開する場があっても、その場に欠席するメンバはいるものだから、その欠席したメンバには聞かれたり、出席していても、メンバ自身が関心をはじめて持ったときに尋ねられることになる。
マネージャに情報が収斂し、収斂した情報を何度も話すことからマネージャには情報に対する刷り込みが必然と行われる。これは組織の情報という知を博し、何度も話すという経験で体感した結果、メンバに対してアドバンテージを持っているとうことになる。このアドバンテージを持っていることを無意識に過ごすと、メンバへの情報の展開でマネージャはメンバから繰り返される初歩的な質問に愚かだと思うのだ。

視点の違い
組織のいや自分のミッションを知っているマネージャなら知っているはずだ。一人ひとりのメンバは、メンバなりに関心を持っているからマネージャに尋ねるのだと。マネージャは、自ら情報を欲するメンバこそ、メンバの間で伝道師となり、あたかも自分の身代わりとしてマネージャの意思を口述するということを。そして彼らから発せられる質問には、マネージャが気づかない全く違った視点ででの疑問や助言が含まれていることもあるのだと。だから、会話の中で自身が気付かないことを探ろうと回答しながら理解を助けるし、一歩引いて上手に質問を引き出すのだ。