プロジェクトマネージャは当たり前のことを当たり前のように結果を出すことを理不尽に求められすぎているのでそれを逆手に取ったアクションプラン


なんだかよくわからないタイトルですが最後まで読めば多分わかります。あなたがプロジェクトマネージャの経験者なら。あなたがもしプロジェクトのメンバのエンジニアなら明日からプロジェクトマネージャに毎日一つだけでも協力をしてあげてください。あなたがもしマネージャなら、プロジェクトマネージャの苦労とそれに見合う評価をしてあげてください。あなたがもしレビューアならプロジェクトマネージャがプロジェクト計画の立案時や遂行時にプロジェクトマネージャが気づかないリスクの予見をして助言をしてください。


プロジェクトマネージャへの期待
プロジェクトマネージャはプロジェクトに携わるあらゆる人の役割から言えば、とても理不尽であるとしか言いようがない面を持つロールなのではないかと思うのです。なぜならば、いくら精緻に見積もり仕様を出して顧客と合意し、プロジェクトの契約に至りプロジェクトを遂行することになったとしても、ITエンジニアリングである限り、作る前からは形も重さも香りも色も何もかもが顧客の手に渡り、使われるまでそれが欲しかったモノなのかどうかがわからないからです。


それは、プロジェクトマネージャは“不確かな状況の上で誰も想像していない確かさへのコミットメントを求められる存在”であるということを表しているに過ぎないのです。プロジェクトに関わる全てのステークホルダも、メンバも、誰もがゴールのビジョンを持ち合わせていないのに、プロジェクトマネージャにはそれをその時点で要求し、成功するとサインを求められる存在でしかありません。


プロジェクトマネージャは何者なのか
そんな中でプロジェクトマネージャとは何者なのでしょう。不確かな状況の上で誰も見たことのない“ゴールのビジョン”を描き、それを実現するための具体的な行動の手ほどきを“プロジェクトメンバが必要とする前に用意しなければならない”サーバントでもあるのです。


一方、プロジェクトマネージャはプロジェクトに係るすべてのステークホルダやプロジェクトメンバとの意思伝達を請け負うコミュニケータであるとも言えます。それは、プロジェクトマネージャが想像する“ゴールのビジョン”を持っているただ一人だからです。それゆえ、プロジェクトマネージャはその“誰も観たことのないゴール”をプロジェクトに関わる人々に伝え実現させるネゴシエータでもあるとも言えます。


当たり前のことを当たり前のようにするプロジェクトマネージャは評価されない
顧客の要求を実現することの重責を負うプロジェクトマネージャに、顧客もステークホルダも組織の長もプロジェクトメンバもが暗黙に“当たり前のことを当たり前のように結果に結び付けるような振る舞いをすること”を要求するのです。まるでその振る舞いは水や空気や公共インフラのように求められます。プロジェクトマネージャに高度な複合スキルを求めているにもかかわらず。


そして、献身的なプロジェクトマネージャは、当たり前のことを当たり前にやり続けるために、次第に誰からも関心を寄せられなくなるのです。
#だって、ほっておいても上手くやるんだから。
ところが、プロジェクトマネージャのスキルがあるなしに関わらず、大変だと言い触れて回るプロジェクトマネージャやうっかりや恣意的にトラブルを起こすプロジェクトマネージャの方がまるで可愛がられるように見えます。それは、周りが当たり前のことを当たり前のように遂行できるプロジェクトマネージャより、うっかりなプロジェクトマネージャの方が接触回数が増えることに起因する勘違いの愛着でしかないのではと思うのです。当たり前のことを当たり前のように遂行する力を持つプロジェクトマネージャの方がコストとして表面化しにくに面までも正しくコストを総量で評価するならばエコであり、評価されるべき存在であるのです。組織にはそのような当たり前のことを当たり前のように遂行できるプロジェクトマネージャの方が価値が高いのです。


当たり前のことを実は“特殊な技能である”と理解してもらうための一つの方策
当たり前のことを当たり前のように遂行できるプロジェクトマネージャがいかにエコであろうともその結果が評価されにくいのであれば、理不尽といるほかないです。ならば、そのようなプロジェクトマネージャが相応に見合った評価を得るために何をしたらよいでしょうか。


当たり前のことを当たり前のように遂行できるプロジェクトマネージャなので別に放置しておいてほしいのですが、それでも“難しいことやっていると認知してほしい”のですから、難しいことをやっていると“知って”貰わなければなりません。でも、介入はされたくない。そこで、プロジェクトの工程開始などタイミングでリスクマネジメントの一環として場をプロジェクトマネージャが主宰で開き、周りを巻き込むことをするのです。プロジェクトマネージャとしてはその場がなくても自らリスクをルーチンワークのようにアセスメントして、エクスボージャに応じたリスク対策をするものですが、それを準備し、関係者の前で「このほかにあれば教えて欲しい。必要に応じて手を貸してほしい。」とするのです。


これは、リスクを共有し、リスクの識別に巻き込んだリソースを使うということですが、場を自ら持ち、課題を掌握し管理下に置き、自分で気づかないリスクについても関係者のセンサを駆使させて拾ってしまおうとするプロジェクトマネージャにとってもとってもエコな仕組みです。
ポイントは、絶対に主導権を渡してはいけないのです。すべては、プロジェクトマネージャである自分の制御下に置き、コントトールするのです。


これであなたもすっかり腹黒なプロジェクトマネージャですね。てへっ!