振り回されるということは、自分のリソースを消費されて何も残らない


まさに今この状態になっている人たちと同じプロジェクトに入っています。以前にも書きましたが、プロジェクトは主導権をキャリーする側が持たないとプロジェクトをコントロールできません。


逆に言えば、プロジェクトをキャリーするために主導権を取るのです。主導権を取るためには、常に先にものごとを進めておかなければならないので、それはそれで先行してリソースを投入しなければならないです。しかし、先に投入するコストのボリュームは、キャリーする側の“ワタシたちがどうしたいか”という形で見通すことができるのです。それは、どこまでやるか、を自分たちで決められるということです。


主導権を掴みたいわけ
何事においても自分たちでものごとを決められる訳ですから、投入するリソースを把握できるので“どこまで”を調整することができます。何せ、先を見通して先の準備をしているわけですから、“どこまで”をちょっとだけ手間にひっこめることもできるし、プロジェクトの状況からもう少しだけ“先”にすることもできるんですね。


それがコントロールをしている状態です。


振る舞わされてしまっては何一つコントロールできない
振り回されるということは、その反対な状況です。すべての主導権は相手側にある状態です。プロジェクトなら顧客や契約元側に主導権がある状態です。その主導権を持っている側の人がそのプロジェクトの適用技術に精通しているならある程度はゆだねてしまうことも考えられますがそのときは契約条項で型をはめるようなブレーキが必要でしょう。


相手側が精通していないとき、これが問題になるのです。だって、ゴールの姿を知りもしないのに、思つくまま、感情の神様の囁くままに振る舞うのですから。このような状態でいったいどうやってプロジェクトを見通すことができるのでしょう。


わたしたちは未来を知ることはできない
ワタシ達は、プロジェクトを導く神様ではありません。先をも通す神通力も持ち合わせることもありません。予言することもできません。


未来を知ることができないなら、計画してしまえばいい
それでも自分たちの振る舞いを考えて“計画”を立てることはできます。計画を立てることは近い将来を前提を持って描くことです。そして、近い将来を初めて目の前にしたとき、その現実が計画を立てた前提と違うことを知るのです。


そして、その計画と前提を死守するのではなく、目の前にある現実を理解して、その先の近い将来に修正した前提を置くことを繰り返すのです。そう、プロジェクトが終わるまで。そこには、プロジェクトをコントロールしようとする、主導権を得ようと、維持しようとする意志があるのです。


それは自分たちのリソースを自分たちのコントロール下のみで使うため、です。