騒ぐ人のリスク・センシングを形式知にしたい
チームで一緒に仕事をしている方が居られまして。気になる現場のプロジェクトがあると兎角、首を突っ込まれる。本業は本業、首を突っ込むのは本業をちゃんとまわした後だと思うのですが。まぁ、現場が切羽詰っているなら切羽詰ったなりに応援も必要でしょうから、状況によりますけどね。
「○○プロジェクト、ダメ。ぜんぜんダメ」
「どうしたの」
「あのプロマネ、ダメだよ。わかっていない。変えさせないと」
「だからどうしたの」
「担当SEがろくに調べないで言ってきた構成を鵜呑みにして、それで設計とおしてトラぶってる」
「へー(後で探りいれてみようっと)。で、何がどうダメなの。それでチームはどうするの」
「あんなベンダが効率だけで推奨している構成にしたらどうなるかわかるものだよ」
「で、チームはどうするんだって」
「構成しなおしさせる」
「チームの意思なの」
「させる」
「そう…」
でも、少し違和感があるんですね。それはなんだろーなって。
そんな違和感があるなって思う余裕ができたのは、昨日で、初めてのイベントが終わりましたので、いや、本番はこれからかもしれませんがネタを仕込む工程は終わったので後はマーケティングというかアフターフォローみたいなものなので、それはそれで別の作戦を悶々と温めている状況になったからで。
つまり、通勤時間を削ってネタを仕込んでいたり、校正をしたりというワークがなくなったので、その時間はショートスリーパーとはいえ、仮眠に当てるかネットでネタ探しをしているか、こうしてふと思いついたことを考えるか、本でもiPadで読むか。そんな時間の使い方に戻ったからなんですが。
その方の行動はこんなパターンです。
○○プロジェクトがヤバイと愚痴を言う→愚痴を言う
でも実際は、
(○○プロジェクトがヤバイと知る)→(現場は顔見知りなので聞きまわる)→○○プロジェクトがヤバイと愚痴を言う→(あれこれ指示を飛ばす)→愚痴を言う
つまり、ワタシには()で閉じたところは見えていない。愚痴を聞いて、ご本人を問い詰めないとわからないんです。見えているのは愚痴だけ。愚痴が出ていたら↓をしていると言うことです。
○○プロジェクトがヤバイと知る→現場は顔見知りなので聞きまわる→あれこれ指示を飛ばす
職務分掌上の越権云々は棚に上げて、冷静に考えれば、別のアプローチがあるはずです。ワタシなら、現場の一部かその周辺にインタビューくらいして裏づけとった上で、マネージャをとっ捕まえて、
「どうするつもりじゃ。アアン?」
って今後の対応方針をお伺いする程度です。現場の責任者がそうおっしゃるなら、お手並みは意見させていただく。
だいたい、マネージャの認識レベルでその後の結果は大体想像つきますから。
話を戻して、チームの方の話ですが、やっているアプローチは間違いかもしれないけれど、その感覚は正しいと思うのです。ご本人がお持ちのセンサーがあって、それが気になるプロジェクトに対してだけセンシングをしている状態なんですね。
そうした環境下で、センサの閾値越えをしたときに猪突猛進してしまうわけで。
そう思いついたら、「!」と。そのセンサと閾値を聞いてみよう!それがその人のリスクの観点なんですね。それをぜひとも形式知にしたい。そうした形式知を集めて、あと、事例もセットで。
そんなことを思うのでした。
さて、こんな復帰の仕方でよかったのかしら。