全体を見るときは楽観主義で、日々は悲観主義で


日々のプロジェクトを回すプロジェクトマネージャは、プロジェクト全体を見るときは楽観主義の目線で物事を見るようにしたほうがいいです。


だいたい、プロジェクトのスケジュールを作るときにはプロジェクトを完了させるつもりで作っているのですから。


いろいろな制約条件や前提条件を考慮し、プロジェクトで起こったら困るリスクを対策して作った全体スケジュールです。日々目に入れるスケジュールが完了できるか心配になってしまうスケジュールでは身が持ちませんから。


プロジェクト全体のスケジュールを見るときは、これでやりきれるんだ、という意思が必要です。それを言葉にしてチームメンバとプロジェクトを完了させることが共通の目標としましょう。


共通の目標ですから全体のスケジュールはそうやすやすとは変更しません。全体のスケジュールは変えず、日々のスケジュールの中では機敏に試行錯誤で対応します。


なぜ、全体スケジュールを頻繁に変えないか、その理由はプロジェウトの完了であるゴールが変わってしまうからです。これでやりきるんだという意思を示すことはエネルギーが必要です。そしてゴールに向かっている途中でのゴールの変更は影響が大きいですから。


なので全体スケジュールを作るときは繊細な配慮が必要なのです。でも、一度作ったらこれで行くという意思と行けるという楽観的に向き合うことが必要なのです。


でも、日々のスケジュールは悲観的に見ておいたほうがいいのです。


なぜなら、その小さな、ちょっとしたことが実はプロジェクトを揺さぶるリスクになるかもしれないのですから。チームメンバの顔つきが冴えないのは体調が悪いのかもしれませんし、もしかしたら難題に進捗が滞ってストレスを感じているのかもしれません。


ちょっとだけ神経質に日々予定している作業が計画した出来高が得られているかを確認することがプロジェクト全体の品質を作り込み、積み重ねていることを知っていなければなりません。毎日確実に一つひとつがプロジェクトを完了させる要素ですから。


朝会、課題の進捗状況、コンセンサスの醸成、などなど日々の営みの中で感覚として引っかかることがあったらそれを今その場でその引っ掛かりがなんであるかを確かめましょう。それが単なる神経質で気になっただけならそれが一番いいのですから。


チームメンバは気づいていなくてもプロジェクトマネージャが気づけばそれでいいのです。ただ、チームメンバもプロジェクトマネージャも気づかなければだれも気づかずその引っ掛かりはステージに進んでしまいます。それが手に負えるうちに捕まえられるように。