「宿題やったの?」「今やろうと思っていたのに!」は壁を使って可視化しよう


大人も仕事で「アレ終わった?」と聞かれると「今やっていますから!」なんてつい言っちゃいますが、親と子どもも同じですね。でも大人と違って子どもは上手に説明ができないから不満がたまっちゃいます。そうなると「今やろうと思っていた」とか「わかっているから」とかついつい言葉が荒くなってしまいがちです。


さてどこに問題があって、どう解決すると親も子どももハッピーに宿題を終わらせられるのでしょうか。


パパ 「(宿題あるのかな。終わったのかな)」
子ども「(宿題あったな…。あ、このマンガ先に読もう)」


パパ 「宿題終わったの」
子ども「(今やろうと思っていたのに)」


子ども「わかっているってば!!」
パパ 「…」


「わかっているってば!!」と子どもが思ってしまうのは、やらないといけないことと楽しいことの楽しいを選んでしまったことが適切ではなかったと認識しているからです。


人は、痛いところを突かれるとムキになって反応しますから。


子どもと大人(パパでもママでも)の頭の中はそれそれこんな感じなのです。


子どもの頭の中
・宿題があることはわかっている
・宿題より楽しいことが視界に入る
・マンガを読む>楽しい>宿題 が成立するのでマンガを読む
・パパに宿題をやったか聞かれると「宿題があること」はわかっていると思う
・楽しいこととやらないといけないことの順番が違うから「イラッ」とする
・つい、感情で応えちゃう


パパやママの頭の中
・多分、宿題がある立とうと思っているけどあるかどうかはわからない
・締め切り間近になると慌てることを(自分の経験から)心配する
・ついつい、問い詰めるかたちで聞いてしまう


だったら、知りたいこと、やるつもりのことを可視化しましょう。


可視化の場を作ろう
リビングの壁にマスキングテープを貼ります。マスキングテープは貼ったり剥がしたりできます。長すぎたら指で千切ったり、足らなかったら足らない分だけ千切って足しましょう。
最初に横に貼ります。


マスキングテープは、ホームセンターやハンズなどのバラエティショップに売っています。子どもには、カラフルで図柄が入っている方が「楽しい」のでオススメです。


次に縦に2本貼ります。
これで、可視化の場の作成は終わりです。


では、この場の使い方です。
パパやママは何をしないといけないのか、どれが終わったのかを知りたいですね。
子どもは、やっていることを聞かれないと煩わしく思わないし、終わった宿題を褒めてもらえれば嬉しいですよね。

状態がわかるポストイットを貼ります。
・やること    宿題や自由研究などのこれから「終わらせること」「作るもの」を貼るスペースです。
・やっていること 宿題や自由研究などを始めるときに「やっていること」に移します。
・終わり     宿題や自由研究などが終わったら「終わり」に移動しておしまいです。


これで準備は完璧です。


では、宿題や自由研究の書き方です。こんな風に書きます。

宿題のタイトル 算数のプリントとか読書感想文とか具体的に作るもののイメージがわかる名前をつけましょう
終わらす日 明日提出するなら、今日が一番遅い締め機の期限ですね。宿題の期限が幾つも重なってしまったら幾つか前に締め切りを調整する必要があるかもしれません
数量 毎日のドリルなら2ページだとか、読書感想文は原稿用紙2枚だとか、そういった終わるためにクリアしなければならない目標になります


やることを貼ります。パパやママは、ここで何をやらないといけないのかを知ることができます。
貼るときに、上から期限の近いものを貼るようにすると宿題の優先順位を上手につけられますね。


宿題を始めるときに、「やること」から「やっている」にポストイットを移します。


宿題が終わったら「やっている」から「おわり!!」に移して宿題がおわりです。


パパやママは、子どものやることが「可視化」されるので、「宿題は?」と聞く必要がなくなります。
どんな宿題が出ているかわからないから曖昧に「宿題は?」なんて聞く必要がなくなります。
終わっている宿題もわかるので、褒めてあげやすくなります。
さらに、次にどれをやりたいか、子どもの意思を聞けるようになります。


子どもは、自分でポストイットを「おわり!!」に移すことで自分で宿題を終わらせた満足感を実感できます。また、終わらせたという状態を視覚的に確認することができるようになります。
あと、終わったことを褒めてもらえるような状況を子どもが自分で作れるようになります。


子どもに主体的にやってもらえるようにするには、「楽しい」と思える環境を作ることがポイントです。
ですから、マスキングテープをカラフルにしたり、ポストイットを動物や乗り物にするとか、色をビビットな色で揃えるとか、そうした道具を一緒に選びにいくとかすると気持ちも前向きにできます。


もし、子どもが自分でポストイットをどう動かしたら良いかわからなそうだったら、パパやママの家事やお買い物などをお手本として貼ってやって見せるのがいいと思います。そうすることで子どもが真似をするようになります。


宿題やったと聞くより可視化をしましょう。