チーム編成時にマネージャが押さえておかなければならないコツ


プロジェクトのチームを編成するとき、何を観点にメンバを引き当てていますか。アイドルしているメンバから順に?Javaができるらしいからアサインした?そろそろ中堅だからプロジェクトマネージャをやらせてみよう?


どれもリスクが高いことは明白ですね。良い子なシステムエンジニアのみなさんはそれが日常かもしれませんが決して真似をしてはいけません。


プロジェクトチームのメンバは苦労するし、マネージャ自身仕事が増えるだけです。つまり、誰も幸せになれない。


であれば、理路整然と実現不可能なこのとは代替策を持ってチーム編成をしなければならないのです。


プロジェクトの特性を知る
何度となく書いていますが、プロジェクトチームならプロジェクトの特性を知ることがチーム編成の前提です。プロジェクトの目的・目標はプロジェクトの要件が起因です。であれば、プロジェクトを成功させるためには、プロジェクトの要件を実現できるリソースが必要です。


リソースには人的リソースと物理的なリソースと時間があります。プロジェクトを実現するリソースの1つの人的リソースは、プロジェクトをチームとしてなすための構成要素です。


これと合わせて、物理的な要素である技術要件を扱えるスキルをメンバの誰かが持っていなければいけません。


ロールへの引き当て
チームを編成するときには、具体的な人を置き、繋げていくのではなくて、プロジェクトの特性からロールを導き、役割というつながりを設けます。そのロールにはロールが担う分掌つまり必要なスキルを書き込みます。


これにより、メンバがご指名でもない限り、スキルを持つ人をアサインれば良いという候補者の余裕を作ることができます。


さらに言えば、ロールにフィットしないメンバしか調達できない場合、何がリスクで何を対策とすれば良いのかが分掌と必要とするスキルから明示的に判断できます。


チームとしてののり代を作っておく
でもですね、そんなロール、分掌と必要とするスキルに満たないメンバばかりでチームを編成してはいけません。それではチームとなって活動する前に破綻しています。


チームとして機能させたいのであれば、5人中1人くらいまででしょう。2人に成ると他の3人の負担が大きくなりすぎますし、2人に手間を取られてしまうと本来3人がやらなければならない仕事が恒常的に遅延します。


こうしたロールの分掌とスキルに満たないメンバを意思を持ってアサインする場合、他のメンバの分掌とスキルの要求より高いレベルのメンバを入れて、アサイン時からスキルが満たないメンバのフォロー含めて期待していると伝えるやり方もあります


こうしたオーバースペックなメンバを入れておくことがチームにのり代を持つことになります。


1つ注意したいことは、オーバースペックなメンバもチームとして活動しはじめるとそのチームの文化形成に馴染んでしまい、周りと同じパフォーマンスしかださない症候に陥ることもあります。


ですから、外部から定期的にそうしたオーバースペックなメンバにはポーリングを投げて注意喚起を忘れないでください。