進捗管理で確かめないと痛い目にあう2つの要素


いくつものプロジェクトに参加してきたり、多くのプロジェクトをプログラムマネジメントとして見てきた経験から言うと、進捗管理で2つの要素を確かめないと後々痛い目にあう可能性が排除できません。


もし、フェーズの納期直前になってアウトプットを確認していたらルールから逸脱していたアウトプットを見つけてしまったら。もし、月末のコスト計算の時期になってコストを試算して見たら計画をオーバーしてコストを使っていたことがわかったら。


QCDのQuality=品質もCost=費用も守れないことになってしまいます。これでは失敗プロジェクトの沼に踏み込んでしまっています。これではいけません。


進捗管理で見かける光景で「危ないなぁ」と思う風景は、プロジェクトマネージャがリーダやメンバにWBSの進捗報告を聞いているときに報告を鵜呑みにしているところです。


いえいえ、決してメンバが仕事をしていないと疑えと言っているのではないのです。やっていることを確認しておかないと冒頭のようにフェーズの終わりになって痛い目に会うよ、ということです。


プロジェクトマネージャがメンバ全員の「アウトプットを確認する時間なんてないよ」と言うんでしょう。全部をプロジェクトマネージャが見る必要はありません。そのためのロールです。役割分担でリーダを作ればリーダに確認をして貰えばいいのです。できないことは役割として責任と権限を与えて責任だけを取る他ありませんから。


そうは言ってもプロジェクトマネージャとリーダとアウトプットレベルがあっていなければ全部パーです。そういうときは、最初の幾つかを基準点の作成としてサンプリングとしてプロジェクトマネージャも一緒に入って合わせる場を持つのです。


もう一つ、コストも可能なら進捗と同じスパンで追う必要があります。いくら頑張ってもらって進捗をキープしても掛けているコストが(誇張しますが)2倍も3倍もかかっていたとしたら話になりません。


コストが計画を上回るという状況は、メンバのスキルがミスマッチを起こしている、作業プロセスが適切でない、スケジュールが無計画である、もともとの見積もりが過少、などなどプロジェクトにおかしい状況が起きている1つの症状だということが言えます。


逆の症状も起きます。コストが計画より少ないということは決して良いことではありません。もしかするとやらないといけない作業をしていないかもしれません。もしかすると過大な見積もりだったのかもしれません。


見積もったアウトプットに必要なコストが実績としてでていなければ何か起きているとみて構いません。そのコスト実績は過少でも過大でも倉なっている理由があります。それを把握して、なるべくしてなっているのでなければ手を打たないと取り返しがつかなくなります。


進捗管理では、現物の確認とコスト実績の妥当性の2つの要素を確認しなければいけないのです。