機能するチームを実現するために必要な価値判断基準

チームを作る理由はこれまでのエントリで好きに書いてきたように、組織の中で期待されている分掌に応えるために人的リソースを確保することで体制を構えるのです。

通常、業務を止めないとか仕事量とか多くの技術的知見から複数のメンバをチーミングし、プロジェクトや定型業務を運用することになります。

業務特性は何か

チームから期待している成果を得たいなら、チームの業務の特性を理解し、特性に合わせたチームの運用方針を決め、運用方針に沿ってチームを運営する必要があります。

業務の特性には、決められている業務手順を確実に確証を残しながら遂行することを求められるとか、プロジェクトの目的を達成するために有期限性を持って成果を得るだとか、チームとしての期待や制約条件などを明示的にするのです。

期待や制約を明文化することで、チームの活動が制約を受けたり、期待に応えるための業務プロセスを設計するなどチームの動きに関わっていくのです。

メンバの能力を引き出す

チーミングするのは1人では期待されている成果に到達しないからです。チーミングは、チームのメンバがそれぞれ持っている能力、つまり、スキルやスキルレベルを組み合わせることでチームとしてのパフォーマンスを得ると表現することができます。

チームとしてのパフォーマンスを得たいのであれば、それぞれのメンバのスキルを活用に結果に繋げていく必要があります。人は感情に左右される生き物ですから、メンバの能力も感情により持っているスキルからアウトプットする成果の品質が揺れるのです。

そうした作業品質の揺れをある程度の範囲に収束させるために業務プロセスを設計することでアウトプットの品質を確保します。作業品質を確保するための業務プロセスの制度設計になっていなければメンバの能力を引き出すことはできない、ということです。

チーム内が安全である必要性

人である限り、人的なミスを起こします。それは人が感情に左右される生き物であることに依ったり、仕事への集中力の問題から起きたり、作業プロセス自体に欠陥があるためです。

ただ、作業プロセスのデザインをする際には、人的ミスのうち、人の特性、感情や集中力などの人に依存してしまうような設計をすること自体が誤りを産む原因となることをよくよく理解しておくことが必要です。するべきことは、誰が、どのような状況においても同じ結果を得られる作業プロセスのデザインを目指すということです。

心理的に安全なチームをどう実現するか

「 同じ結果を得られる作業プロセスのデザインを目指す」それをチームの方針としなければ、制度としてミスをしてしまったとしても改善を求められる対象が個人のメンバになってしまいます。

そのような判断は、原因は個人ではないのに対策が個人の精神的なものになってしまうという時間と個人のメンタルを無駄に消費することだけが待っていることになるのです。

作業上のミスは作業プロセスに原因があり、作業プロセスの不良はそれを継続的に改善するという共通的なポリシーを設けることが必要ですし、実際に実行することが必要です。そのためにもチームの価値判断の基準がそれであることを明示しなければなりません。

価値判断は行動を振る舞う積み重ねから文化として定着するため、行動指針としておくことはチーム内が安全であることを確保していると言える環境作りになるでしょう。

 

 

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

 
あなたのチームは、機能してますか?

あなたのチームは、機能してますか?