エンジニアの間違った稼ぎ方

エンジニアがどうやって稼ぐかネタとして振ると良くも悪くも、いや、よくないのだけれどトラブルプロジェクトに入るのが稼げると答えが返ってくるのです。

「お、おぅ…そうだね」とレスポンスしますけれど、それ一時的な臨時収入のようなもので続かないので。

なぜトラブルプロジェクトに入ることがエンジニアの稼ぎに繋がらないかというと、1つは、エンジニア自身や体力的、精神的に参ってしまうことがあるからです。300時間越えの労働なんて数ヶ月やるだけで立派です。立て直しでそこそこやりましたけど稼げるからとやるもんじゃないです。だって、エンドが見えない過酷な状況ほど、負担が大きいのですよ。

2つ目は、トラブルプロジェクトの方が先に力尽きてしまうのです。10年前に比べたら、プロジェクトマネジメントやプロジェクトの定量的監視は程度はあるにしてもコストの観点でモニタリングされ、ストップが掛かり易くなっていると思います。経営者だって監視されているわけです、株主に。説明責任を果たすとなるとトラブルプロジェクトは放置できるものではないということです。まあ、メンツでやり切る方が相変わらずなのでしょうが。

トラブルプロジェクトはリソースの切り売り

毎度まいど同じことを言っているような気がしますが、トラブルプロジェクトに参画しているということは1日のうちのほとんどを仕事のアウトプットするために使っているのです。ね、アウトプットだけに時間を使うんですよ。

インプットとなるリソースは、エンジニアの知力、体力、時間です。それを10時間超毎日やるわけです。それでいつまでリソースの供給を続けられるのか、ということです。

トラブルプロジェクトで元気なのは、ベテランエンジニア勢で、彼らは教養課程としてトラブルプロジェクトを何度か経験していますから、どうなるかとかどうすればいいかが彼らなりに見極めできているんですね。それに長丁場になることも想定していればどこでリソースの投下と緩和をすればいいかもわかるんですね。ウイークポイントは体力ですw。

一方、経験の少ない若手は全力で行くタイプはすっからかんになるまで突っ走ってしまうんです。で空っぽになってから倒れちゃう。

どっちにしてもトラブルプロジェクトはリソースを使い切ってしまったら退場するしかないし、使い切らないようにしないとあかんのです。

 

トラブルプロジェクトはリソース供給できない

これも何度も書いていますが、エンジニアは技術を売るので技術の供給を自分でしなけえればならないし、それを需要家であるプロジェクトに売らないといけないのです。

トラブルプロジェクトで需要に応えてばかりいると技術のストックはなくなる一方だし、自分自身に技術を供給しないと売る技術がコモディティ化して商品価値が目減りするんですね。

それでトラブルプロジェクトにずっと参画して稼ぐよと言っているとどうなるかといえば、エンジニアの価値的にはどうにもならなくてというか使い物にならなく自分からしているんですよ。技術的にジリ貧になってしまうんですから。

60歳を超えて働くという長期的なスパンで考えたとき、トラブルプロジェクトなんて1/20くらいなものです。それでそれ以外を棒に振るのか、ってことです。

仮にトラブルプロジェクトに入ってしまったら、何かを得ないとやっていられませんけど。

 

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現場で役立つシステム設計の原則 ~変更を楽で安全にするオブジェクト指向の実践技法

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