コストマネジメントとは数字と対話してプロジェクトで起きていることを知ることである

プロジェクトマネジメント にコストマネジメント、一般にはコスト管理の方が通りがいいかもしれません。でもですねぇ、コストを管理するだとコストがfixであることが前提じゃないかと思うんですよ。イメージし易く言い換えれば、プロジェクトを開始する時に予算化が済んでいて月々の費用のキャッシュアウトを電卓をたたいて計画値の範囲に収まっているかどうかを眉間にシワを寄せてにらめっこしている感じ。だいぶ昭和のイメージですね。それはコストマネジメントじゃないぞ、そのfixする前のコストの積算はどこで誰がやっているのだと。それを含めるからマネジメントではないかと。

コストを把握する

コストを見積もると言うことは、見積もる対象が何で出来て(構成要素として把握できていると言うこと)、出来上がる順番を把握できて(組み立てる順番を変えるとかかる費用が変わることもある)、見積もる対象(直接費、間接費、配布費用)を漏れなく見積もる若しくは見積もりを取ることができる(費用を積算できる) ことが必要です。

コストを計画する

コストをマネジメントすると言うことはプロジェクトでかかる費用のキャッシュアウトとキャッシュアウトのタイミングを把握してプロジェクトのバジェットがショートしないようにコントロールすると言うことです。

例えばSIプロジェクトでWebサービス(IaaSとか)を使うことを前提としているならいつのタイミングから使用するか、どこから課金されるのか(Webサービスなら使用タイミングからだけど)を約款を読んで計画しておかなければならいです。

エンプラのパッケージソフトの場合は少し違って、プロダクト利用(=商用)のタイミングとか、実装のタイミングとか開発環境なら課金されないとかややこしいのでベンダ営業にねじ込むんですけれど。

キャッシュアウトのタイミングも調達の支払い条件で翌月とか翌々月とかあるのでその辺りも押さえおく必要があります。が、プロジェクト観点では月次に使った経費はアウトしたとして押さえておけばいいのですけど。どちらかと言えば契約として知っておけと言うくらいで。下請法とか制約事項があるので。

コストをモニタリングする

 今月にかかった経費を締めたら計画値より多かった、少なかったと増減で喜んではいけません。これは進捗管理の予実管理と連動しますけれど、使った経費が計画したアウトプットをプロジェクトで得られているかどうかと言う問題があるからです。

かかった経費が予算より少ないけれどアウトプットが得られていれば、見積もり精度が甘い(見積もりが過大かリソースレベルの前提が上回ったか)と言うことだし、先々の見通しのブレ幅が大きいと言うことが予測できますし、逆であれば見積もり過小かリソースレベルが低いかその他プロジェクトがトラブっているとかプロジェクトマネジメント サイドでToDoがあるはずです。

だから、ただ数字を見るだけじゃダメなんだよ、と言うことなのです。数字とプロジェクトの現場で何が起きているかを対話しなければならないのです。

 

 

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