コストを意識した仕事の時間の使い方

ええ、40代半ばくらいまでは割と無限にあると思っていました。仕事の時間が。平日は夜もあるし、週末だって必要なら使えるし、と。

まあ、それもプロジェクトにマネジメントとして入っているかそれともただのマネジメントかでまた少し事情が違ってきます。エンジニアの方は前者のプロジェクトにマネジメントで入っている方の時間の制約が同じ条件かもしれません。

時間の制約

立場により時間の制約があることに不思議なイメージをもたれるかもしれませんが、単純な話をすれば、プロジェクトに参画しているときにはその活動に掛かる時間は全て申請しなさい、と考えを持っています。これは実際に掛かった時間を計上しておかないと次の類似案件を類推見積もりをする際に実績として使えなくなってしまうからです。 

と言う背景もあって、プロジェクトに参画する場合はどのロールであっても計画する工数の範囲かプロマネ(結局自分だけど)の事前合意を得た上で活動をする制約を受けます。

一方、単なるマネジメントのときは、必要ならやんなきゃなぁくらいの制約です。組織的には遵法が厳しく求められているので管理職としても活動した時間は計上せよと言われますし、まあ申請しておくか程度ですが活動自体の一次的(プロジェクトの計画工数の意味合いで)な時間的制約がないのでフリーに近いです。ただ、適当にやりすぎると人事部門から刺されるので…。

直接か間接か

 この時間の制約は裏を返せば、人件費が直接費用か間接必要かと言う意味が含まれています。プロジェクトに参画している場合はその活動に費やす時間はプロジェクトの人件費となるので直接費用となります。ITのプロジェクトであれば8割型が直接費でしょうから、ここのコストのポーションを適正にコントロールするところが一つのアレですが例外なくコスト計上は正しく行っておかなければ前述の類推見積もりで死ぬ原因を作ることになるので。

一方、間接費用はその活動をすることで対外的に対価を得られない場合の費用です。なので直接費のプロジェクトコストとは別にカウントして配賦するわけです。本社の人件費になると思えばいいです。プロジェクトでいくら稼いでも本社費が馬鹿高いと利幅がぐーっと減ります。

コスト意識を持って言われるけど

 エンジニアの活動はプロジェクトでの活動なら直接費用になります。でも、業務時間内での勉強会とか有給とか社内の研修とかは厳密に言えばプロジェクトの活動の一貫(情報収集とかプロジェクト内研修とか)でない、つまり直接関連がなければ間接費として扱います。

これは見方を変えれば、組織の中で活動するためには必ず予算が必要で、誰かがその予算を持っていると言うことを意味します。予算があるんだから期待する成果を出して欲しいのは、プロジェクトの活動ばかりじゃないよ、と言うことです。

社内の研修でもただぼーっと聴き流すのではなく、(たとえつまらなくても)研修目的があるんだから覚えておいて欲しい開催目的があるんだからそれは頼まれてあげて欲しいのですよ。

そこが、コスト意識を持つはじめ、じゃないかと思うんです。

どこかのエントリに書いたような気がしますが、社内の研修を受けている時間にプログラムの1本でも書きたい、資料を作っておきたい、と思ってもそれを内職でするのではなくて、社内の研修で1つ以上のお土産を持って帰らないとその研修の時間が何も成果のない死んだ時間になってしまうのです。で、場合によっては後でもう1回テキストを見る羽目になったら無駄が2倍ですし。

 

 

 

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