SIer思考とサービサー思考を眺める
別のエントリを用意していたのだけれど、お節介かもしれない(確実にお節介ではある)だろうが、ブコメを読むと書き手がどこの立場で話していて、読み手はどこの立場で読んでいるか、一度足元を確認してから読み直してはどうだろうか(別に仲裁するつもりもないし、燃料を投下するつもりもない)。
まあ、1つ目のエントリを読みつつ、どこの立ち位置から話しているかを読み手に委ねているので読み違いを誘発しそうだな、と思いながら読んだ。そういうこともあり、読んだ人だけわかればいいかと思い1つ目のエントリを踏まえ書いたのだが、なにせニッチなエントリである。
1つ目のエントリは案の定、ブコメは色々なコメントで賑わっている。
当ブログは物好きしか読まないから、読者の方だけでも参考になればと思い、事業会社の業務とIT、並びに、SIerの立ち位置を下図のように表現してみた。
正月早々、賑わっているエントリの書き手の方は、2つ目のエントリに書かれているとおり、事業会社側での見識しか知らないと書かれている。
私はSIerにいたことがないので、そのあたりどうも疎いのですが、私としては「業務知識といえば、業務実現に必要な知識すべて」のことで、それは担当する業務によって変わってくる、ということではないかな、と思っております。そういう筋で前回のエントリを書きました。
配慮の行き届いた親切である。
で、もう一度、図である。
件のエントリの書き手は、四象限の中の人の立場で語っている。一方、ブコメで『業務知識とは…』と書かれているいつくかのコメントはL字のSIerの立場でエントリを読み、それぞれのご経験で書かれている。
まあ、そうだな、でしかない。
自分も事業者側の仕事の経験を持っているので、言いたいことがよくわかる。もちろん、SIerとして、事業会社の業務のIT化を外部リソースの立場で業務委託を受けたこと経験もあるので、その立場でのものの見方もわかる。
事業会社の経営者は、業務を分掌した担当に業務(IT化を含め)を任せているのが現状である。それはサービサーにおいても同じである。業務主体は組織であるから組織で権限分掌を行い、事業を遂行する。
その際に、経営者はITに対して見識なり、事業計画を実現する上でキーファクターとなる技術を見極める知見を有していれば、業務のIT化に関与、つまり意思決定(図の右上から左下への点線矢印)において的確に格段に早く判断できるようになる、ということである。
それで書き手の方は、事業者として生き残るいはAIやIoTや様々な最新のITで業務自体を事業者側自身で変えていく必要がある(MSの事例などがそれ)のだろうから、経営者の判断で業務自体をITに置き換えていく(金融機関のトレーダーの話がそれ)主体者にならないと事業を継続していくだけでもしんどいのでは、と言っているのではないだろうか。
それで結局、業務知識にITは云々の話である。
業務知識を持たない(事業会社)のリーダ(経営者)で大丈夫かヤバいかであるが、経験的にITに詳しい経営者の方だと話(意思決定)が早い。もちろん、詳しい分、業務担当者へのプレッシャは高くなるし、色々とハードルも上がる。ただし、課題解決への意思決定に伴う予算の付け方は格段に良くなる。
さらに、経営者は先をみているので(その上、先行分で失敗する時間もできるので)生き残る可能性は少し高い。つまり、そういうことである。
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