こんな仕事にアサイメントされるのを知っていたら断った

エンジニアになる前の学生の頃の専門でエンジニアになったときの優秀さは見極めることはできないとつくづく思う。農学部出身の同僚は優秀だし、以前プロジェクトで一緒になった理工学部のおじさんはそんな風に考えるか(褒めてない)と突っ込みたくなるような思考回路を持っていた。

実際、仕事をしていると課題を見つけるのが上手なエンジニアもいれば、課題に気づかないエンジニアもいる。多くのエンジニアは課題の本質に辿り着けず、表面的に見える資料や会話のキーワードを引用してそれを課題だという。それは解消しなければならない課題の本質ではないよと思うことが多すぎる。それはまた違う話ではある。

自分の初めての仕事は専門の学科から言えば、全くフィット感もへったくれもないような職場だった。どう考えても工学部出身者の方が合っている(それもまた専門が分かれているので違うと言われそうだが)と思える仕事である。

おかげで、一時期は改造したプログラムが全国にばら撒かれたり、ダウンさせたらめっちゃ怒られそうなシステムに携わらせてもらった。当時はあまり考えていなかった(余裕がないというか日々乗り越えるだけで精一杯だった)がその割には勉強していなかった。

想定していた仕事は金融か何かだろうと思っていたので、全くもって低レベル言語を扱うプロジェクトにアサイメントされたことを同期の飲み会でよくネタにしていた。

若手エンジニアを見ていると、自分でやりたい仕事のイメージを持っているメンバは楽である。やりたい仕事を知っているから少しでも擦りそうな案件であればアサイメントできるように配慮をする。でも、自分でやりたい仕事の希望を持っていないと持っている技術を中心に適用範囲を広げたり、ロールを恣意的にあげたりする(これ自体は部下一律でやることなので希望を持っていないエンジニアだけということはない)しかやることがない。

新規テーマがあり、アサイメントのタイミングで興味があるかを尋ねることはあるがそれもタイミングドリブンとなってしまう。率先して見つけてこようという感じにはならないのは希望としてリマインドがないためである。そうは言ってもメンバ全員が希望を持っていると叶えられるのは全員にならないだろうし、そうそううまくはいかないだろう。

話を自分に戻して、初めての仕事から所属する組織を変わる方便として2回、プロマネをやるために1回、都合3回ほど自分の希望を組織に伝え、仕事の担当を変えた。それ以外は、アサイメントされたプロジェクトで仕事をしてきた。

それ以外のほとんどの仕事は、こんなプロジェクトをやるのか、やってられないと思うような仕事ばかりだった。最初からわかっていれば断った(そんな権限はない)と言いたい仕事ばかりだった。客バカ度が高い、メンバがひどい、プロマネがマネジメントしていない。

何より自分の技術がひどい。当時は相当迷惑をかけていただろう。

こんな仕事にアサイメントされるのを知っていたら断りたいと思っていたのは、自分の技量なさを内心自覚していたからだ。その上、新しいことには手を引っ込めていたのだ。全くもって使えない。

まあ、仕事も地雷案件はいくらでもあるのでそうした案件を察知できるならわざわざ自分から地雷を踏み抜きに行く必要はない。ただ、自分の技量の問題を棚に上げてどうこう言おうとしている自分に気づいたら、それは技術力をあげるチャンスかもしれない。

学ぶ機会は溢れている。ただそれに気づくか、手を出すかは自分次第である。

 

 

 

 

 

 

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