ガントチャートに含めておく情報とは

ラノベ風に書いた昨日のテーマを別の観点で。

なぜか、イケテナイPMやSEリーダが作るとメンバがデスマになるガントチャートガントチャートがデスマの原因のように言われることが多いけど、それ違うから。ガントチャートが悪いのではなく、使うエンジニアのレベルが低いから。道具はエンジニアを選ぶのですよ。

ガントチャートの目的

ガントチャートの目的は、WBSでプロジェクトの成果物を作成する作業項目をスケジュールとリソースに割り当て、完了する日程を明らかにすることです。

マイルストーンなどの情報を書き加え、様々な制約条件とリソース投入時期の調整で納期を確保するための計画ツールです。

ガントチャートの構成要素(例)

ガントチャートを作成するために必要な情報には以下のような項目があります。例を参考に確認しましょう。

 

  1. アクティビティID
  2. 分類
  3. アクティビティ 
  4. 成果物
  5. 工数
  6. 担当者
  7. 予定開始日
  8. 予定完了日
  9. 実績開始日
  10. 実績完了日
  11. 依存アクティビティID

 

アクティビティID(W)
…作業のID。昔はワークパッケージとも称したものです。
 IDがあったほうがメンバに伝えるときに便利ですがアクティビティが増えていくと番号を振り直すのが面倒です。

分類(W)
…アクティビティを括るカテゴリ。
 詳細設計書、章節項など、成果物、成果物の構成要素で括ると良いです。
 成果物のない付帯作業は大分類を別に分けておく方が良いです。
 付帯作業には、開発環境の維持など成果物を作成するために必要だけど、成果物を直接作る作業ではないもの、としておけばいいです。

アクティビティ(W)
…実際の作業。
 アクティビティを行うことで成果物又は成果物の要素が完成する必要があります。
 どこまで細かくするかはプロジェクトの進捗を把握したい=報告したい粒度に合わせるか1つ小さいレベルにしておかないと大変なことになります。
 マイルストーンを工数0で設定する技があります。

成果物(W)
…アクティビティを行った際に得られる成果。
 これがないものは作業として扱いません。

工数
…成果物を得るために必要なリソースの消費量。
 エンジニアの場合の単位は時間。

担当者
…アクティビティを作業するリソース。
 通常はエンジニアの名前。

予定開始日
…アクティビティの着手を予定している日にち。

予定終了日
…アクティビティの完了を予定している日にち。

実績開始日
…アクティビティを着手した実績の日にち。

実績終了日
…アクティビティを完了した実績の日にち。

依存アクティビティID(W)
…このアクティビティを始める前に終わっていないと始められない先行するアクティビティID

 

項目の後ろに(W)があるもの

(W)が付いている項目が本来のWBSで必要な構成要素です。

それ以外はWBSには不要です。

ガントチャートに線を引く

予定開始日から予定完了日、実績開始日から実績完了日をアクティビティIDごとに線を引きます。

線を引くのはあくまでもガントチャートをみるエンジニアやステークホルダが見やすいための便宜上です。

期間の線がなくても、開始日と完了日の情報があるので本来は不要なのですが、暦形式で視覚化しないと締め切りを認識しないというエンジニアへの対策です。

 

 

 

マンガでわかるプロジェクトマネジメント

マンガでわかるプロジェクトマネジメント