自己の経験を体系的に整理する際に

プロジェクトマネジメント知識体系ガイド第3版 A Guide To The Project Management Body Of Knowledge

プロジェクトマネジメント知識体系ガイド第3版 A Guide To The Project Management Body Of Knowledge

言わずもがな、プロジェクトマネージメントのデファクトスタンダードである。そのPMBOKに誤解を受けかねない標題を付けているが、流行とか耳に心地よいとかの理由で、書籍の背景や主旨を表面だけ理解して部下に実装させると失敗することを意味している。

相当な一流企業でも、きちんとプロジェクトマネージメントを出来ているところは多くないだろうし、ましてや中堅の企業でプロジェクトマネージメントを出来ているところなんてないだろう(あったら是非見学させてください!)。

この本の良いところは、世界の多業種のプロジェクトマネージャがボランティアで作業した形式知の集成であることである。その形式知を経験豊富なプロジェクトマネージャが見ても、自分の頭を体系的に整理できたり、初めて気付くこともあるだろう。ましてや経験の浅いプロジェクトマネージャには、“何をすれば良いのか”を前もって形式知として導いてくれる。

ただし、ここにかかれていることは、多業種のプロジェクトマネージャの形式知の最大公約数として表現されたプロセスであり、プロジェクトマネージャが今そこで本当に必要なツールは、結局、自分の組織で作り上げることが必要で、経験を重ねながらプロセスを改善することをしないと元の木阿弥となることには注意したい。

でも、この本はいつでも手元に置きたい。