頭のいい段取りの技術

頭のいい段取りの技術
この本の価値は、第1章にあると思う。とりあえず、構成は次のようになっている。

第1章 「段取り」とはいったい何か
第2章 余裕を生み出す「予定・時間管理」の段取り術
第3章 仕事スピードが上がる!「環境・情報整理」の段取り術
第4章 超効率アップ!「知的作業」の段取り術
第5章 できる人の「コミュニケーション」段取り術
第6章 「ゴチャゴチャ仕事」の段取りのつけ方・動かし方
終章  段取りの目的は人生を楽しむこと

この構成で重要な章は、ずばり第1章だけだ。それも第1章の2節から4節まで。これが書いてあるだけでこの本の価値がある。
段取りが悪い人は、アウトプットのイメージができない、依頼された人からの言葉で受け止められないのだ。残念だけれど、段取りができる人は、できない人には、伝えるハードルを下げて具体的に指示をしよう。それが依頼者側のできるフェールセーフだ。依頼後は、コミュニケーションを取るつもりで、進捗を確認しよう。困っていることないかな、とか言って。そういうコミュニケーションの中で、指示と違うことをしていないか、していたら方向をそれとなく修正することで依頼者側の希望するアウトプットを出してもらおう。こちら側の接し方で如何様にでもなるものだ。
段取りができるからと言って、上からの目線で話すわけではない。あくまでも、依頼者側と受託者側の段取りの悪い人が一緒になって作業をするなら、気配りをすることで、できる限り良い結果を得ようと言うことだ。
本当なら、段取りの悪い人がこの本を手に取って、気付いてくれるのなら良いのだけれど。さてはて、そう、あなたの周りにいる段取りの悪いひとが、本屋で手にとるのだろうか。