トラブルの対応力でエンジニアの価値は決まる−トラブルはいつでもやってくる−


それは突然に
日常の方が色々なことが起きて、事実は小説より奇、というか喜かもしれないようなことが起きるものだ。ちょっとした日常のトラブルが自分の老化若しくは気配りの欠如を露呈することで、足元を不安定にさせる。普段なら起きないことが発現する。プロジェクトと言うより、ルーチンワークで起きたトラブル。過去に一度も起きておらず、はじめて起きるトラブルと遭遇したときのココロのグラグラ感といったら情緒を不安定にさせるほどの衝撃を自らに与えるという結果に直面し、なんとも名状しがたい惨憺たる状態にオロオロしながらも何が出来るかを考え、諦めずに行動を続けるほか無かったのだ。


なんだこれ!
塩は15グラム、砂糖は20グラム、お酢は大匙4杯。これが我が家のお米3合のときの寿司酢の分量だ。さて、寿司桶も水で湿らせてあるし、ピーピーと炊飯器が鳴っているから炊飯器の釜の中で寿司酢を混ぜて寿司桶で冷まそうと炊飯器を開けたときの違和感、いや、水の分量を浄水器で入れたときの情景が頭の中を鮮明に過ぎるのは何故だろう。炊飯器の釜の中のごはんは、なんかいつもよりほっそりとしていて何とはなしにジャスミンライスのような風でもなくはない。
???。
一体、何が起きていたのだろうか。それは頭の中では既に分かっていたのである。浄水器で水を入れた情景がフラッシュバックしているのだから。オカシイ。お米は3合だ。水は2合しか入れていない。明らかにオカシイ。思わず声が漏れてしまう。

「あーーーーー!シマッターーーーー!」

指で炊き上がりのごはんを摘み、口に入れる。見たままの味しかしないのに。水の分量が少なかったのだから、うっすらと芯が残っている。硬くはないが、ちょっといただけない。ごはんだけに。
さて、どうするか。プロジェクトの移行中に作業手順を間違えてパーにしてしまうようなものだ。そうだ、ワタシはトラブルなんてそれこそいつもまるで楽しそうに余裕をこいて対応しているじゃないか。いまだって、同じようなものなのだ。考えよう、さてどうするか。何が選択肢であるか。
.....。
一休さんなら指を舐めて頭のてっぺんにくるりと丸を書いて考えるな、って違う。今はそんなことを考えている場合じゃない。このごはんをどうするか。選択肢は何が有る?



状況を把握することの大切さ、可能性を把握することの大切さ
トラブルに直面したときに、最初にすることは“現状把握”である。これをどれだけ短時間に要点を押さえることができるかで対処の選択肢が広がりもするし、狭まりもする。このごはんトラブルでは、幸いも、

  • 芯は残っていたが、あと少しで食べられそうだ

という事実を自分の舌で確認したことである。選択肢は2つ考えられる。

  • 炊き直す
  • このごはんを食べられるように復旧させる

このごはんのトラブルがなければどのような環境にあったかを確認しなければならない。ひとりなら炊き直すという選択肢が一番簡単だ。ただし、トラぶったごはんは無駄になるし、炊き直しが完了するまで待たなければならない。いま、家族がショッピングセンターから帰ってきてお腹がすいた状態にあり、いま直ぐにでもごはんが食べたいのだ。それを待たせたらそれはそれでストレスが溜まり、カスタマーサティスファクションも最悪の事態に陥るに違いない。大人なら、事情を話せば不満に思いつつも待ってくれるだろうが子供は判断基準がより自己中心的なのである。いかん、取っても不利なポジションに置かれているようだ。
さて、炊き直すならどういう方法があるか。
ううん...。
よし、とりあえず、水を足らなかった分を釜に足して、炊飯器で炊き直すか。ちょっと、やってみよう。ダメなら炊き直しを選択したら破棄するのと同じだし。
水を一合いれてスイッチ入れて。
あと、何分待てばいい?炊飯コースをやり直しのわけがない。さてどうする。
ちょっとanimeでも観て待っていよう。さてなに観るか。だめだ、集中して観れない...。


トラブルは冷静になったもん勝ち
トラブルに直面したら、どれだけ冷静に自分をコントロールできるかが鍵なのだ。その鍵を見つけることが出来るかどうか。さて、先の暫定対処は正しかったのか。炊飯器で炊き直しが正しいような気がしない。何か別の対処方法があるのではないか。

“土鍋で炊いたごはんはおいしい”

問題は水分の量なのである。土鍋は水分をコントロールできる。なら炊飯器よりよさそうだ。これでダメなら、炊き直すなり全く別の手段に切り替えよう。芯が少し残ったごはんを土鍋に入れて、水を1合より少し多めにして焦げないくらいの火に調整して、湯気が出てきたら加減して、と。
シュー。シュー。
ちょっとおこげの香りがしてきたので火を更に弱くして、加減する。ちょっと待つ。火を止める。蒸らす。蓋を開ける。残っていた芯まで火が通っている。グーです。よし、トラブル解消!


再発防止しにくいトラブルだってある
仕事じゃないのだから、再鑑するようなことは馬鹿らしい。いや馬鹿だ。では指差しか。コメヨシ!水ヨシ!って?馬鹿らしい。それが一番よさそうだが。影響範囲、影響度がさほど大きくないことから、再発防止策は実施しないこととした。リスクが発現したときのエクスボージャを受け入れることだってリスクマネジメントなのであり、そういった判断をあえてすることも当然のなのである。

いや、しかし突然の自分がしでかしたトラブルは、焦る焦る。




  • 道具室(アプリとか)

いや、暑くてぼけっとしていたら昨日今日と、続々興味がある本が(積み本予定参照方)...。それに気付かず、こんなの注文してるし。

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

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