「オレはダメだ」で自分を甘やかさない


“ダメ”はダメです
プロジェクトやマネージャをしていると、多くのエンジニアと接する機会が得られる。接し方も、研修で同席だったり、同じプロジェクトのメンバだったり、チームの一員だったりと様々だ。さまざまなエンジニアと接すれば、積極的な人もいれば消極的な人もいる。まさにタレントの坩堝な状態だ。違う人に会えることは楽しい。
そんなタレント性が豊かなエンジニアの中に少し困るんじゃないかな?と思う人が少なからず存在する。たとえば、レビューをしてコメントをつけていると、区切りごとに「オレはダメだな」と言う。なぜ、「オレはダメだな」ということが“ダメ”だと思っているか。


泣くことは成長を妨げる
学生なら部活動で、社会人なら仕事で、上手く行かないときに悔しい思いをしたことが誰にでも一度や二度あるだろうと思う。子供の部活動を見ていて、負けると大体“泣いて”いる。それもレギュラー全員で。一度、子供に「泣くと悔しさが逃げちゃうから、勝ちたかったら泣かないほうが良いんだよ」と教えたことがあるが、ヤッパリ泣いてしまう。レギュラー全員へ教えないとその場の雰囲気で貰い泣きしてしまうようだ。
同じように「オレはダメだな」と言うことで、自分に免罪符を与えてしまい、そう思うなら「直せばいいじゃん」とこちらは思うけれど、何度レビューをしてもいつも同じように「オレはダメだな」と言う。そして、いつも同じようなコメントをつけられる。これは、泣いて悔しさを忘れてしまうのと同じように、「オレはダメだな」と言うことで自分を楽なところに置いていること他ならない。


プロフェッショナルなのだから
部活動のレギュラーチームのメンバなら、悔しさでも悪いプレーの修正のどちらでも構わないが、プレーのレベルが上がらないならレギュラーを外されるだけだ。そう、ベンチへ引っ込むか、応援に回るかに。
社会人で顧客からプロフェショナルとして対価を貰っているならどうだろうか。顧客の視点から言えば、対価を支払っている以上、その人をプロフェッショナルとしてみる。そんなプロフェッショナルな人が、「オレはダメだな」と言い、明らかに向上しなければならない作業品質の改善をしないことは顧客へ後ろ足で砂を蹴るような行為ではないか。そのようなメンバをプロジェクトで使い続けることができるかと問われれば、作業品質は既にばれているのだから誰もアサインすることはないだろう。


自分の評価ほど厳しく
誰だって、自分には甘いものだ。だけれども、本当のプロフェッショナルは自分をとことん追い詰める。いつも先を見ている。だからこそ見える自分の足元の作業品質を上げようと自己研鑽を重ね、それを積み上げる。上手く作業が出来ない、作業の品質が想像と違うというような事象に突き当たれば、それは何処かに気後れしていたり、自分に妥協をしていたり、何らか、自分を甘やかしていることに、プロフェッショナルな人は自ら気付くことができる。そうやって、プロフェッショナルな人は道を開く。





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