家事で具体的に考えるフルスタックエンジニアとスペシャリストエンジニア、そして、マルチスキルの必要性


最近、「家を買うよりも大きな出費は、妻を専業主婦にすること…という説明に、なるほどなーと思った最近。マイホームが欲しいなら、共働きが基本かもしれません。」なんて記事を読んで、「まぁ、いろいろ考える人がいるものだぁ。」と思ったものです。人それぞれですから、ワタシや我が家に影響しなければどうでもいいです。はい。ただ、この記事を読んで思考がつながって?飛んで、と言った方がいいのかもしれませんが、「家事ってどちらかと言えば女性に片寄せされるものだよなぁ、育児だってそうだよなぁ。」と思いつつ、そう言えば、人暮らしをしていれば基本は全部自分でやらないといけませんよねー、とも思ったり。


一人暮らしからフルスタックエンジニアかスペシャリストエンジニアかの選択を迫られる
一人暮らしをしているなら家には誰もいませんから、原則、家事はご本人が担うことになります。食事の用意と後片付け、洗濯と折りたたみ、部屋の掃除、ごみの分別とゴミ出し、水場の掃除と用意、衣類のアイロン掛け、それは必要なことを全部自分でやらないといけない。従って、自然とすべての家事業務にかかるスキルを習得して、必要なレベルで発揮することを課せられるわけです。


家事のスキルを技術に置き換えれば、フルスタックエンジニアそのものです。フルスタックエンジニアがスキルの習得レベルと発揮できるパフォーマンスを一律ではないにしろ持ち合わせる必要があるように、家事業務でも同じように専門性が高いエリアもあれば普通かそれ以下のレベルのエリアで構成してはじめて一人暮らしが成り立つわけです。


ただ、一人暮らしに必要なスキルをすべて持ち合わせていないとどうにもならないのかと言えば、外部サービスが充実しているので、洗濯やアイロンならクリーニング店が、食事なら食堂やらコンピにがサービスを提供しているので対価を払うことで役割分担を外だしすることができます。いや、食事にしたって「材料は購買するではないか?」という突込みはあるかもしれないですが、そこは考慮せずにおきます。


代行サービスに対価を支払ってロールを分担するという判断をする時点で、全てを自分で担うフルスタックエンジニアを選ぶか、SOWを決めて一部の家事を外部サービスを買うことで自分の得意なエリアに特化するか、そうした判断を自然と求められているし、自然と判断しているんだなぁ、と思ったりするわけです。


専業主婦はコストか
これも上記の家事を誰がするのかと言う役割分担で考えれば自然と腹落ちすると思うんですが。暮らしていく必要な予算を確保するために必要な労働が一人で確保できるなら専業主婦という選択もありでしょうし、片や、予算が足らないならフル就業かパートタイマーかは別にして共稼ぎを選択するほかないのです。


それとは別に家事がある。二人の生活の必要なワークロードとして。これにかかる費用はコストです。それを誰が分担するのか。登場人物は二人しかいないので、二人で家事をどう処理するのかを判断しなければならない。家事を奥さん、又は、旦那さんがフルスタックエンジニアとして担うのか、それぞれの得意な分野を持ち寄ってスペシャリストエンジニアとして担うのか。


さらに子どもをもうけたら家事が増えます。それも二人でどう分担するのか。これにも相当のワークロードとコストがかかります。専業主婦若しくは専業主夫が一人で担うのか。それとも、SOWを決めて役割分担するのか。


家事は一部においてマルチスキルを求められる
家事を分担する、若しくは、専業化するかの選択しかないのか、と言えば、別の要件から、その中間が落としどころなのではないかと思うのです。それは、分担であっても専門化するにしても片方しかできないと、例えば病気になったりすると分担していた家事業務が止まってしまうのです。家事のその頻度や重要度が低ければ、対応を先延ばしすることもできるけれど、日次の家事業務ならそうはいかないのです。食事、育児はその筆頭ですね。


そう考えると、一部の家事業務はマルチスキルを暗黙に要求していることになります。それを明示的にしてプライオリティの高い家事業務についは、家事業務の冗長化を図らないといけなくなるのです。


こうして家事業務を日々の運営に必要なワークロードと考えると、専業主婦が大きな出費と捉えるのは妥当なんでしょうか。単なるコストセンターなのでしょうか。そう考えるなら、人を財務諸表の中だけでしか見ることができないのかもしれません。