プロジェクトマネージャやリーダが溜息をつくとチームの生産性を自ら悪化させる
「はぁー↓」
「溜息つくの、やめなさい。周りが暗くなるでしょう」
先日目の前でみた光景。溜息をつく間も無く、横に並んでいるオジサンからツッコミが入っていたんですね。この溜息をつく人は割と悲観的な考えをすることにいつの間にか慣らされてしまったようでワタシはあまり気にしなくなっていたんですよ。
溜息をつく人はそういう人なので、関わっているプロジェクトが思うように進んでいないとプロジェクトチームに対して否定的な表現をするようになるんです。そういう傾向が現れ始めると、どうしたらそうならなくて良いのか、これから改善するには何をサポートしてあげられるのか、そうした助言をするように促します。そうはいっても、アラフォーを超えてしまうと、人の思考は固定化される(と思っている)ので改善されることはないのは、そういった性格なんだと思うようにしていますけど。つまり、改善されることはないんですね。
そうした背景もあって、溜息もある分慣れてしまっていたところを横にるオジサンが突っ込んでいるところを見て、はっと気付かされたんです。何をかというと、SEリーダはもちろん、プロジェクトマネージャやマネージャなどメンバと一緒に働くメンバを抱える立場の人は、
「「ため息」をつくことはやめたほうがいい」
ということです。
溜息が出るのは自分が「期待しているような結果をもらっていない」という感情表現だと思うのです。メンバをまとめる立場のリーダが溜息をつくということは、メンバのアウトプットを受け取った後に溜息をつ枯れたら、そのアウトプットは期待外れであると言っていることになります。それは、メンバにとってとてもストレスになります。だって、どこを直して欲しいのかを聞く前に評価を溜息でつかれてしまうのですから。
以前にも書きましたが、期待は期待をする側がマネジメントしなければなりません。必要なことを伝えず勝手に期待をするだけしてガッカリするのは期待する側の身勝手な行為でしかありません。
リクエストを出すほうが、期待通りのアウトプットを得るためのコストを先に支払うことが、期待する側の一番少ないコストで手に入れることができるのです。それをせずに、できてから溜息をつき、否定し、要件を後出しジャンケンで追加するのはその仕事に関わる全員が不幸になるだけだし、とても効率が悪いやり方です。
最小限の手間とコストと時間でやりたければ、やって欲しいことをきちんと伝えることです。
チームの文化、お作法、ルール、規律を作るのはリーダです。リーダがそうした環境を作るのです。メンバのスキルを最大限に発揮してもらうためにどんな環境を用意すればいいのかを考えれば、溜息は好ましいのかそうでないのかすぐにわかるものです。
もし溜息が出そうになったり、実際、溜息をついてしまったら何に対して溜息をついているかをノートに書いて可視化したほうが良いです。ノートに書いた溜息の「コト」について自分が事実として提供した情報が十分で会ったかを分析してください。もしその分析の過程で「このくらい言わなくても分かれよ」と思ったら、それが大きな原因であるコトに気づかなければなりません。そして、それはそう思っている自分が溜息の原因の真因の一つであることも気づかなくてはなりません。
そうやって、溜息の原因を探るのです。溜息の要素が1つではなく複数出くるでしょう。そしてそれのほとんどは自分が起因しているのだときづくでしょう。
自分が溜息の原因を作っているとわかったら、それを止めることから始めるのです。説明が足らなかったら説明を増やす。説明が理解できているかを確認する。アウトプットに対する期待を仕様として伝える。理解したことを相手の言葉で聞く。心配なら小まめに教えてもらえるように約束する。具体的な時刻を伝える。
自分が何を期待しているのか、それを具体的に伝えるのです。それが溜息をつかなくする唯一の方法だし、チームの雰囲気を良くするためにしなければならないことです。