良い設計書を書きたいなら一度自分の手から離そう
もしあなたがプロジェクトのいちメンバなら。でも、あなたがプロジェクトのプロジェクトマネージャやリーダならあなたが書いた設計書がリファレンスになります。前者はそのままの意味ですが、後者は「他のメンバが真似るよ」という意味です。
書くことに対する抵抗感
書いた設計書を見られる側のメンバは、設計書をレビューされるという意識を持っています。
そのレビューが設計書を書いたメンバまで扱き下ろすようなレビューならとても以後ゴチが悪いし、そんなレビューを受けたくないし、どうせなら期限ギリギリまで待って時間のないところで他の人と一緒にどさくさに紛れてレビューを
「形式だけしたことにしたい」
と思っても同情しかできないですよね。まぁ、そんなレビューで要件を満たしている設計書が書けているかどうかは怪しいですけど。
設計書に限らず、ドキュメントを書くという行為は、慣れが一番影響を与える要因だと思っています。だから、「いいから書け」とか「わかったから書け」っていうんですが。
とにかく、書く機会を作って書きなれないとしょうがないんですよ。それが書くことに対してネガティブな感情を持てないとしたら、まぁ、あとはどんな行動をとるかは想像に難くないですよね。
レビューする側が書くことに対する抵抗感を下げる方法
一番大事なことは、レビューを早く持ってきたメンバに対して感謝をすることです。何を感謝するかといえば、スケジュールを前だしして先にこれから完成させる設計書の方向合わせをしてくれるということに対して。
納期直前に駄目出しになっては、レビューする方もされる方もお互いがない時間の中で何かを犠牲にして仕方がなくてやるようになってしまうだけですから。
1回目は40点を目指そう、だって正式版じゃないんだから、ドラフト版なんだから方向性があっているか、書きっぷりのレベルはテンプレに倣っているか、と早い段階のレビューについてのボーダーラインを示すことで、早く持ってくるとチーム内の正式なレビューよろカジュアルだけど要点を外さないレビューとして見せられる、という雰囲気を作りましょう。
繰り返しますが、納期直前での初見の設計書のレビューの駄目出しは、プロジェクトの運営に対する駄目出しと思った方がいいんですよ。
書く側が書くことに対する抵抗感を下げる方法
とにかく書くことです。結局、最終的に自分が担当する章立ては自分で作らないといけないのですから。
でも、なんで書くことに抵抗感を持ってしまうのでしょうか。
それは、自分が書いたものに対して批判されると感じてしまうからですよね。そしてそれは自分を批判しているように思えてしまう。だから、ついつい納期直前まで引っ張って、一度書いた設計書をなんども弄り回してみたりしているんですよね。
もう、一度作ったものをなんども弄り回すことはやめましょう。そんなの本当の推敲じゃないですよ。それよりは、早く周りに見てもらって書く方向性と書きっぷりをつかみましょう。
書いた設計書はドラフトだと思って一旦自分の手から離すことです。それを見た人は、あなたの味方です。だって、良し悪しを含め、見てくれた上でコメントをくれるのですから。
そうそう、推敲するには一旦、自分の手から手放して他人の目で見ないと自分の気持ちが入りすぎて上手にできませんからね。そこんとこお忘れなく。