モブが潜在的な問題にスポットライトを当ててくれる
モブの良いところは、タイプする人(ドライバ)はキーボードを打つだけ、モニターを見てアドバイスをする人(ナビゲータ(ドライバ以外))は何を打てばいいか教えることと役割を分担するんですが、全員でアウトプットに関与できるんですね。
モブのいいところは、モブで物作りをしている最中にコードなりを書くわけで、そこでナビゲータが何をタイプするかを発言するときに他のモブとこれからタイプすることの背景や仕様についてコンセンサスを醸成させながらドライバに伝えることになるんですね。
そのとき、モブ同士で背景や仕様についての理解、解釈についてどう捉えていたかがズレを可視化するんです。さらにいいところが可視化した上で、共通の理解をコードなどで具現化していくんですね。
そうなんですよ、モブをすると理解したことがアウトプットされるから違ったまま解釈していたなんてことがなくなるんですね。
これ、すごいことなんですよ。
仕事は複数の技術を組み合わせないと実現できなくなってしまったので、技術を持っている人を集めて、分業するようになっています。
そういう人たちでチームを編成して運営するとチームの目的を達成するために、目的の刷り込みと自分の担当の仕事を終わらせるためにインプットの要求とアウトプットの仕様をチームのメンバに伝え続けるのが仕事の大半になってしまっているんですね。
つまり、コミュニケーションが仕事の大半なんです。それをモブだとその場で完結してしまうわけです。
モブがコミュニケーションに問題があるとスポットライトを当ててくれるし、モブで解決する手段を担ってくれるんですね。
ただ、本当に解決するかどうかはメンバ同士、チームとしてタックマンモデルの平常化期くらいにはなっていないとモブをしながらナビゲータ同士で衝突をすることになるのでコンセンサスが取れずにアウトプットできない、なんてことになりかねませんけど。