実はプロマネを料理で例えることは適切ではなかったとしたら

料理とプロジェクトマネジメントの親和性については誰もが割とすんなり受けられるようだし、実際、そうだと思っていたのですがよくよく考えてみたらちょっと違うなと思って「そうじゃないんだよ」という感じのことをツイートしたんですよ。ちょっと前に。

料理は材料と手順、器具の調整を確立できれば再現性がある、つまりエンジニアリング何ですよね。それを人がやると材料、手順、器具の調整が途端にできなくなるので再現性が落ちるために個人のスキルと経験に委ねられる要素が増えてしまい、結果的に味が一定にならない(プロは同じ味を80%以上維持できるからプロである)ので再現性が低いのです。

材料と手順、器具の調整を確立した料理にどんなものがあるかといえば、冷凍食品のようなものです。規格を揃えたり、調理する手順を定めたり、器具の調整を計測して制御しているからこそ一定の範囲内で同一の品質を保持した製品が提供されているわけです。

まあ個人がやったとしてもそうした計測とモニタリングにより制御できれば再現率は上がるでしょうけれど。

一方、プロジェクトマネジメント はどうかと言えば再現なんてありえません。プロジェクトの定義自体が唯一無二だと定義されていることもあります。

ポイントは、材料、手順、器具の調整をしたとしても計測や制御が同じ人がプロマネをやったとしても再現できないし、プロジェクトをキャリーするプロマネの属人的なスキルに依存する範疇が大きすぎて比較しようがないということです。

裁量がありすぎるので再現性がない、と言ってもいいかもです。その意味ではダメなパターンとして個人の素人料理を持ち出すとか、計測と制御がプロジェクトを計画どおりに実現するために重要であるとして冷食のような工業製品を持ち出すなど目的によって使い分けるのであれば良いかもしれません。

 

 

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