エンジニアの『苦笑』『ニヤニヤ』は老害の初期症状かもしれない
老害の初期症状を患うと『苦笑』や『ニヤニヤ』するのだそうだ。どうだろう。少し思い出そうと思い最初に浮かんだシーンは会議だ。60くらいの役職の面々が並ぶ会議の場で、熱く語る若手を『苦笑』したり、乗り込んできた関連組織の物言いにお手並み拝見と『ニヤニヤ』している風景だ。
老害を患い『苦笑』や『ニヤニヤ』するのは患っている方にアドバンテージがあるからだろうか。それとも老害を患っているからこそ自身に不安を抱えているからだろうか。
自分はどちらでもないと考える。
自分の考えは、老害の初期症状を患い始めることで外部から自身の内部に新しい情報を取り入れる壁を作り始めているため、自分の経験や過去の古くなった知識だけで反応しているだけに過ぎないと言うものだ。
この考えからいえば、老害の初期症状を患い始めてもアドバンテージを持っているかは、あえて面倒臭い新しい情報がどんな馬の骨か(使えるのか)を吟味するためにしなくても優位性を持っている(つまりアドバンテージ)から、と言えるかもしれない。
自分の考えはのっけから危うくなってきた。では、自身に不安を抱えているからか。
老害エンジニアが自分に不安を覚えるとすれば、キャリアの先行きに希望が見えない(昇進などの先が見えた、とも言う)とか、新しい技術をキャッチアップする自身がないとか、自身を変えていく変化に耐えられないと言うことではないか。
どうやらこれはありそうだ。
そうすると、エンジニアが老害の初期症状を患うには、少なくとも2つのどちらかが疑われる。
- 過去の経験や古い知識だけで反応している
- 自身を変えていく変化に耐えられない
冒頭で会議風景を思い出したのは、多分、こんなことを思っていたのではないか。
「(あちゃー。そのアプローチじゃダメだよ!)」
「(そんな考えじゃ上手くいかないぜ)」
そう判断した知識が古い。
そういった自分の知らない新しい知識やこれまで知る機会のなかった手法が世の中に存在すること自体気付こうとしない。
これって怖い。気づいたら手遅れのヤツだ。
でも、この『苦笑』や『ニヤニヤ』は気づくとやってしまう振る舞いなような気がしないでもない。特に『苦笑』なってやってしまう確率は高そうだ。
そうならないために、できそうなことは色々とありそうだが、一番効果的なのは何かしら振られたら即反応しないのが良さそうだ。
第一、老害の初期症状は無自覚で罹患するのだ。気づいたら症状が悪化して手遅れになっている。
だからこそ、無意識に振る舞えるまでは行動を伴った方が良い。
自分に人差し指を指しつつ
「(あれ、今の自分の物言い、老害じゃね?)」
と。