言葉と言い方を選ぶ

仕事をしてると、担当する仕事は誰からからの依頼で行う。それはマネージャであっても、エンジニアであっても同じである。何かしなければならないことを実現するために、テーマがあればそれを得たい成果の単位で引き受け、成果を構成する部品に分けた方が良いなら、作業を分解して、部品を作り、組み立て、成果として届ける。

そうした作業は一人で完結しないことの方が多い。組織の中で仕事をする時点で、それぞれの人の専門性を持ち寄って仕事をする。

仕事の依頼はインプットになり、自分がプロセスで、成果を依頼者か他の人に渡す。

依頼をするとき、期待を持って依頼をする。こういったモノを作って欲しい、こういった作業をして欲しい。依頼の内容は様々だが、得たい成果を得るために、その依頼内容をやってもらいたいという、依頼者側の思いは同じである。

その思いを伝える方法は伝える人の数だけ、いやそれ以上ある。カジュアルに伝える方法もあるし、かしこまって伝えることもできるし、事務的に伝える方法もある。

そのやって欲しいことは、本来自分でやりたいことである。ただ、それでは自分は他の仕事をできなくなるとか、それをやるには専門性が必要で自分ではできないとか、そういった理由があって任せたいのである。

その依頼する先の、目の前にいる人は、自分ではない。自分に対して何かをやらせるのであれば、それに遠慮はいらないだろう。なにせ、自分自身なのだから。

自分ではない、自分の代わりをする人に仕事を依頼するときに、言葉を選んでいるだろうか。

仕事を依頼するとき、伝える言葉をどのような言い方をしているだろうか。

観察していると、言葉を選ぶということをしてないエンジニアはとても多い。依頼したいことを自分の伝えるときに思いついた言葉で伝える。ぶっきらぼうだったり、暴力的に受け取られるような言葉であることも気に掛けず言葉を選ぶ。

言い方もひどいエンジニアは多い。かっこいいと思っているのか、べらんめえ調で伝えるエンジニアもいる。そういった口調が使えるのは、会話が信頼と一定のコンテキストで構築されている関係においてである。

そういった強い口調をするエンジニアに限って、一方的にそうした口調を使っても問題がないと前提を無意識において会話をするからタチが悪い。投げつけられた言葉をどういけ止めるかは、受け取る方の関係性で判断するし、言い方も強く言われたとか、高圧的に言われたと感じるのは、受け取る方である。

どうせなら、気持ちよく、受け手が前のめりで仕事をしてくれたら、依頼する方は嬉しいのではないか。期待している成果にも期待できるのはないか。なにせ、仕事をやってくれる方は、気持ちが入るのだから。

伝えるなら言葉は選んだ方がいい。

期待するなら言い方は選んだ方がいい。

 

 

 

 

岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。

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