「チームを良くしたい!」と言っているのに行動が伴わないメンバは動機付けに問題があるのかも


チームに対してどうのこうの言っているのに、言っている割に成果・貢献が伴わないメンバがいるときがありますよね。え、以前のお前だろうだって、うーん、そうだったかもしれません。その節はスミマセンでした。


さて、こういったチームに対してどうのこうのって、それってチームにおかしいと思うところがあるから変えようと言っているんですよね。好意的に解釈すれば。


とすると、チームを改善しようと言っているのに、その一方ではそれと反対の好意をしていることになりますよね。それってどうしてそういうことが起きるのでしょうね。仕事をする上での動機っていろいろあると思うんですが。


キャリアパス
キャリアパスが動機なら何を考えて行動するのでしょうか。キャリアを形成することがその人の第一優先事項になるでしょうからキャリアの途上でそのキャリアに汚点をつけるような仕事の仕方はしないでしょう。


これはその人自身がその人のキャリアパスを受け入れて、その上をトレースしていることになります。キャリアパスで期待されている動きは果たす、と。その期待がチームのリーダならリーダの分掌を、アーキテクトならアーキテクトの分掌を進んでやるでしょう。


ただ、その分掌の範囲はやるでしょうが、例えばアーキテクトの分掌が期待であればその人はメンバをまとめたりコミュニケーションを促進したりすることはしないかもしれません。


なぜなら、キャリアパスを達成することがその人にとってのコミットメントなのですから。その点からいえば、キャリアパスにコミットされても自分のキャリアパスが最優先な判断基準ですからメンバ同士でカバーし合うかどうかはかなり怪しくなると思っていた方が良いです。


こういった傾向が強く出てしまうと言っていることとやっていることにギャップが出てきてしまうのですね。


プロジェクトのロール
ロールが動機だったら行動はどのように変化するでしょう。一見、キャリアパスと同じように行動しそうですが、プロジェクトのロールであるところがミソです。どこがミソかというと、プロジェクトの中でのロールですから、プロジェクトが成功するための役割を担い、貢献することが目的になります。


これはプロジェクトのロールで役割を決められながらも最終目的のプロジェクトの成功が二段構えであるためにロールを超えた期待に応えることが暗黙で要求されるし、それに気付けば応えることが受け入れられやすいのです。


ちょっとこれってアサインする側から見ればずるいかもしれませんね。ロールは定義するにしてもそれ以上にメンバがお互いにカバーし合うことを要求するわけですから。


現実的には綺麗にメンバ同士が教会を分け合って分担することは現実的ではありませんからプロエクトのロールにコミットメントすることがプロジェクトチームをよくする方向に働きやすいでしょう。


多分問題となるのが気ばかり焦って、気づいたんだけれど体と精神がシンクロしないときですね。オーバーキャパシティのときも同じですね。


キャリアパスとロールの結び付け
とは言え、献身的にチームに貢献するようにロールベースで動機付けをしようとしてもそれを達成する基準と報酬がなければ恒常的継続的にチームに対して貢献を続けることは難しいでしょう。それが経年として積み上がれば上がるほどあれだけカバーしたのに、と優秀であればあるほど早く気付くでしょう。


ここはやはりキャリアパスとプロジェクトのロールを組み合わせて動機付けをするのが良いと思うのです。ベースはキャリアパスで期待する役割を示し、プロジェクトのロールで実践を促します。


キャリアパスもスキルレベルと範囲をステップアップさせながら、合わせてプジェクトでの担う役割としてのレイヤも上げていくことで自然と配下におくメンバを増やし、キャリアに期待されるリーダとしてのスキルを増やしていきます。


これはキャリアパスを進めるのであればリーダを担えなければキャリアパスは止まってしまうという示唆でもあります。例えれば、キャリアパスを登りたいなら、鵜飼の鵜匠となって稼ぐ鵜の面倒を見なさい、ということです。