はじめて経験する作業が遅れる理由


仕事は一人でやり遂げなければならないか
仕事を任せられるようになれば、それをやり遂げるために一生懸命取り組むものだ。だから、人が一生懸命に仕事をしている様を見れば「頑張っているね」、と声を掛けたり、励ましたりする光景を日常のように見掛ける。たとえばプロジェクトならチーム一人ひとりに役割を与えて、アウトプットすることを期待する。それに応えまいと、チームのメンバは応える。与えられた仕事、役割は実務に入るときに仮定を置いて計画されるものだから、進捗し始めると仮定の中で想定できなかったことが起きる。それは、アウトプットを作る途中でのトラブルかもしれないし、あるチームのメンバの健康上の問題かもしれない。計画時には、トラブルはリスクマネジメントの一環で識別されるが、リスク対策として受容を対策することもあるし、受容しないが確率が低いためにエクスボージャも小さいから起きてから考えるという対応の仕方もある。
トラブルが起きた当人は、任された仕事に対して責任感を持っているから、その仕事をやり遂げたいと思いは強いけれど、それを本当に一人でやり遂げられるかは、その仕事のdue dateに依ってしまう。それは、一人でやり遂げたいと思っていても、期限が迫っているなら必要な人に助けてもらう必要があり、その判断は早ければ早いほうが手当が付く。


はじめて経験する作業が遅れる理由
自分ひとりで任された仕事を品質を確保してdue dateまでにやり遂げられるかを見積もることは幾つになっても難しいものだ。それが経験が少ないエンジニアならさらに難度が増す。一度でも経験していれば、手順が分かっているからなんとなく想像付くものだが、少しでもはじめての要素が含まれた途端に、根拠のない楽観的な考えが頭の中を占めてしまい、手順を想像するという大切な時間を飛ばしてしまう。人は怠け者だから都合の悪いことは頭から排除してしまうためだ。
不明瞭な手順を含んだまま仕事に手をつけてしまったら、実際にその不明瞭な手順に手をつけるときになってはじめて考えることになる。前後の計画は予定されているが間の作業だけスッポリ抜けている状態だ。ここの見積もりの根拠はないからやった結果多めに見積もっていたら幸いだが、得てして過小に見積もっていることが多いから、不明瞭な手順を組み立て、試行錯誤している最中にその作業のdue dateが過ぎてしまう。期限が超過しはじめると、元々計画されていた後続の計画も友連れで遅延しはじめることになる。不明瞭な作業の遅れと計画されていた作業があわせて遅れ始めると、それのリカバリはその何倍もの作業時間が取られるし、先行している作業の変更が後続作業の手戻りまで起こす羽目になる。こうして作業は遅れるのである。


プロジェクトマネージャはいつも計っている
プロジェクトマネージャは、いつもで最悪のケースを考えている。期待値は、計画どおりに進捗することだがそんなに甘くは無いことも経験値から知っている。何かあるのがプロジェクトなのだと。だから、経験の少ないエンジニアでもベテランのシニアエンジニアでも何か起きるだろうとアンテナを高くしているものだ。その予兆を如何に早く察し、手を打つことがプロジェクトを安定させるための最適化として必要だから。
だから、朝会をするし、用もなくチームの傍にいてときには雑談もする。WBSにないリスクもプロジェクトのリスクマネージメントに必要だからだ。







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