オジサンエンジニアの価値


もう、ずっと前の話です。一番最初にマネージャに就いたとき、一緒に働くことになったメンバはもう、それは全員と言っていいほど、みなさんワタシより経験豊かな方ばかりでした。いやー、やりにくいのやりにくくないのって。着任してから一瞬だけ悩みましたがマネージャとしてのロールを考えれば年齢が上だろうが下だろうが関係ないんですね。それに気づくのが早かったので着任から一貫したふるまうことができたと思うんです。


自分と一緒にビジネスをするわけで、その中で敬家が豊かなオジサンエンジニアのみなさんとユニゾンするには、それぞれのオジサンエンジニアの方のタレントを知ることがコトのはじまりだと思うのです。それなりに高いアベレージの年齢に関わらず、ビジネスを前に押し続けるにはオジサンエンジニアにアレもコレもやってもらわないと行けないんですけれど、オジサンエンジニアだけに持つ豊かな成功体験が邪魔にならないように上手く立ち回ってあっちこっちと顔を向かせてあげないといけなかったりします。


オジサンエンジニアのどこに価値を見出すのか
さて、どこに価値があるんでしょうねぇ。その人なりを知ることをしなければおじさんエンジニアの価値なんて分かりはしませんよね。だから、もう、無闇矢鱈と話しかけたりお昼ご飯食べたりしましたね。あと、棒つきキャンディーをコストコで買ってきてミーティングのときに配ってみんなで口にくわえながらやったり。


オジサンエンジニアの価値は、やっぱりおじさんに行き着くまでの経験と行動力なんだろうって思うんですよ。気力も体力も、そりゃ若者や中堅にはもう勝てません。徹夜だって出来なくはないですが一回やると体力の回復までのリードタイムが若者の何倍もかかる。1回の徹夜の回復は1週間くらいかかる。そのくらい体力は落ちているものです。それを凌駕するのは、おじさんに行き着くまでに溜め込んだ経験値と少ない情報を元に経験値から何をしなければならないかを判断してパッと行動に移す行動力にこそ価値があるんじゃないかな。


引き出しの多さと繋げる思考と少年のココロ
そう思うと、経験値というナレッジを自分自身に溜めておく引き出しの広さと深さをどれだけ持てるか、って話になるんですね。実際に情報を持っている必要なものもあるだろうし、情報を持っている人を知っているような情報のリンクも大切な溜めておく必要のある情報です。


でも、その情報もただオジサンエンジニアが持っているだけでは価値はそれほど発揮できなくて、オジサンエンジニアとして本当の価値を発揮するのは、現場で困っているときに少ない情報から引き出しに溜め込んでいる情報や経験を繋げられる思考じゃないのか、って思うんです。


だから、トラブルが起きたとき経験豊かなオジサンエンジニアを突っ込みたくなるんです。やっぱり、経験に勝るものないのですよ。


そのオジサンエンジニアも過去に引き出しにしまった情報のままではただの粗大ごみになりかねないのでオジサンエンジニアも継続的な学びのための好奇心を子どものように持っている少年のココロが必要だったりするものです。