人生は“多くのカエルにキスをしないと王子様を見つけることができない。”

就活している学生、若しくは、悩み多きエンジニアに。

今の世の中、余りにも情報技術の進化が速すぎ、日進月歩じゃなんてもんじゃなくて分進秒歩くらいに感じてもおかしくないだろう。速すぎるということはそれだけ情報の流量も多いということであって、自分自身が興味を持つ領域だけであっても手を広げて抱え込もうとしてもすぐに溢れ押しつぶされてしまう。

情報量が多いと言ってもすべてが自分にとって有用かどうかは別な話だ。一つのコンテントでもそれを受け取る側によって有用かもしれないし無用かもしれない。だから、受け手側も溢れる情報から有用なことだけを手に入れようと“効率”と言う名のバイアスを掛けたがるものだ。そのバイアスの掛け方を一次バイアスから掛けることも自分でするならまだしも、今は、それをまとめサイトなどの見ず知らずの仕様に値するかどうかも思慮する必要性も思慮せずに受けれているのではないかと他人事ながら心配してならない。

若しかしたら、自分と違う価値観でバイアスが掛かっている情報を受け取ることについて、デフォルトでディスカウントすることにしているかもしれないけれど、それがそうなのかは計り知ることはできない。人の価値観はその人の中にあるもので眼下に現れるものは片鱗としてしか知るすべはないのだから。

何れにしても、今の世の中の情報をすべて受け取ることはできないけれど、それを自らのバイアスを掛けず他人のバイアスのかかった情報で“効率”という大義名分を振りかざすのも考え物だと思うのである。

今、就活生は就職活動の真っ最中なのだろう。街中を移動しているといかにもスーツに着られているリクルートスーツに身を包まれている若者が右往左往している。どことなく、疲れたような影が背を一層暗くしている。25年前のようにエントリーシートを書いて、形式ばかりの面接をするだけで採用されるなんてことはもう二度と来ないのかもしれない。

どのような選択肢をあなた自身が望み、手に入れるかはそのときにあなた自身が選択した判断がすべてを引き起こすのでありそれはあなた自身で受け入れなければならないことだ。それはあなたが二本の足で立たなければならないことを暗喩しているのであり、回避することも先送りすることもできないのである。

今この時点であなたが自分の本当に欲しいものと思い、それを手に入れようとしているかもしれいけれど、それは実際にやってみないと自分が欲しかったものか、手に入れたかったものかはわからない。そこには、自分で情報を取捨選択するためのバイアスをかけて残ったもので判断しなければ悔いても悔いきれないのである。クライテリアは自分の内面で持つ価値観が全てであり、他人に任せるようなものではないのである。

時間がないというのは、その言い訳をすることについて本当に手を入れようとしたいと望んでいないと思った方が良い。本当に手を入れようとしたら、すべての関心事をリストに並べ、優先順位をつけたら1番初めに並ぶはずだからである。一番に並んだものなら、自分が持つリソースを最大源に投入するのだから。時間はとても重要なリソースなのである。ただではない。一番価値を持つと言ってもいいのである。

一番価値の持つ時間をどの関心事に費やすのか。それにどれだけ労力も掛けるのか。あなた自身が将来になりたい自分になるための場所に行くことを望むのなら、その瞬間瞬間を懸命に働かなければならないのだ。

他人がフィルタを掛けた情報は自分で掛けるべきバイアスをしないということである。それは、自分自身で将来なりたい自分になるための出会いの可能性を捨てるということなのである。出会いがなければカエルになった王子様は見つからない。目の前にある情報というカエルに自分からキスをしなければ王子様にたどり着けないのである。そのための労力を掛けるという振る舞いを懸命にしなければ。

これは、就活生ばかりに言えることではない。社会人になってエンジニアを自称するエンジニアにだって同じことが言える。なぜなら、まだあなたは自分が望むエンジニアになっていないのなら、自分の王子様であろうカエルにキスするための出会い、キスすることが足らないのだから。