新人君たちが研修で苦労していたことが実際のプロジェクトのあるあるだったときに

新人君たちが研修の成果発表をしたときに、イテレーションの2回目でとっても苦労したと話していたので、後にその仔細をもう少し聞いてみたんです。

「研修でイテレーションの2回目がとっても大変だったんだってね。」
「そうなんです。2回目がめちゃ大変でした。」
「もう少し聞かせて欲しんだけど、何がそんなに大変だったの。」
イテレーションの2回目は急に難易度が上がったのもあったし、チームでやりたいことを沢山開発のテーマに入れてしまったりして……それでスケジュールが詰まっちゃって。」
「2回目で難易度が上がったんだ。」
「そうなんです、っていうより1回目は部品もあったしテーマもやさしかったのもあるので2回目がより難しく思えたのかも。」
「ふうん。」
「あと、チームが3人だったんですけど、1人がちょっと……。」
「ちょっとついてこれなくて。」
「予定のスケジュールに間に合わないってことかな。」
「あー、そうそう、そうです。」


ワタシはそれを聴いて、あーすれば良かったんだとか、こーしなと駄目なんだ、なんて言いませんでした。だって、終わってしまったことだったし。


別に不親切で言わなかったわけでもないです。ヒントを幾つかはつぶやいたので、教えてくれた新人君と一緒に話していた仲間がそのヒントから何かを見つけてくれればいいかな、と。


新人君たちの研修の期間の中で経った数度あっただけだし、人数がかなりいたので一言二言しか会話もできていない人もいたけれど、少なくても彼ら彼女らはワタシの話を一生懸命聞いてくれていたので、さっきのヒントから何かを見つけてくれるだろうし顔見知りになったのでワタシが必要になったらいつでも相談に来てくれるだろうと一方的に期待しているので。


先の経験は何も経験の少ない新人君たちばかりがするケースではないかと思うんです。どちらかというと、どのプロジェクトでも経験が豊富なメンバが居てもやっぱり必然的に起きることではないかなと思うんですよ。


あなたなら、イテレーショの1回目が終わった後、イテレーションの2回目を始める前にどんな対策を打ちますか。


ワタシなら、



イテレーションの1回目を完了するために必要な要求スキル、レベルを評価する。
イテレーションの1回目のメンバのアクティビティのアウトプットの出来具合と進捗のスピードを確認する。
イテレーションの2回目の実現が必須の仕様を確認する。
イテレーションの2回目でチームが追加する仕様を確認する。
イテレーションの2回目を完了させるために必要な要求スキル、レベルを予測する。
イテレーションの2回目の期間にどこまで入れるかチームで線引きする。
イテレーションの1回目の実績と2回目の要求レベルから各自がどれを担当するかを決める。
イテレーションの2回目を実施中は毎日出来高を計測する。
イテレーションの2回目の中間点で線引きを見直すか検討する。


かなぁ。でも、この対策って、そこそこ経験していないとスラスラとは出てこないですよね。それってつまり、経験して頭の中に入っているから呼び出し出来るんですよね。じゃあ、「新人君たちはなら。」って。無理だよねぇ、多分。だって、経験していないんだもの。こうした事例集を読んでいたり、本で知識として得ている可能性もあるけれど、新人君たちはやっぱり日々目の前にある技術的な課題を解決する方に気持ちが行っていると思うんだよね。


だから、尤もらしくさっきの会話をしている場で言っても記憶からこぼれるんじゃないかな、って思ったから、ヒントだけわたしたんです。