システムエンジニアの戦う土俵


システムエンジニアはどこで戦っているのでしょうかねぇ…。うーん、どこで戦えばいいのかなぁ…、と。


システムエンジニアに求められるITの技術で戦えばいいじゃんとばかり思っていると、プロジェクトマネジメントやプロジェクトファシリテーションが出てくるし、中堅層に入れば後進育成も求められるし、シニア層に近くなればビジネスもはっていくる…。


ワタシ達システムエンジニアは何と戦うために、どの土俵に上がればいいのでしょうか。


だいたい、土俵ってなんだ、という根本的な話もありますが。脈着もなく言えば、とあるジャンルの中で通用するためのqualifyのようなものなのかもしれません。


言い換えるとプロトコルと表現するのはどうでしょうか。どうしてプロトコルで良いかと思ったかというと、あるジャンルの中で共通の言葉で話せるかどうかが、まず、土俵に上がれるか上がれないかという振るい分けだからかなーと思ったからなんですが。


ワタシなんて早々に技術の土俵から降りましたからねぇプロジェクトマネジメントや概念の仕組みを理解する方法論的なものだって、基礎スキルと技術スキルのスキルのジャンル分けでいえば技術に入るから、厳密に言えば降りてはいないとも言えるんですが、まあ、ITの技術というとプログラミングが一番に思い出されるのでついつい控えめになってしまうというか。負ける戦はしたくないなぁというだけなんですが。


資格の土俵
一番わかりやすいのは資格の土俵ではないでしょうか。ワタシのエリアから言えばPMPですね。あとは情報処理試験資格やベンダの資格がわかりやすいですかね。


これのわかりやすさって、それは第三者がある一定の基準に沿って知識を有していることを検証しているからですねぇ。実際にはテストを通して検証しているので、知識や理解力を確かめていることになりますが。


これって、ある技術の世界において、同じ言葉が使え、そのジャンルに必要な言語を知っていることのお墨付きをもらっているようなものです。PMPを持っていればPMBOKの言葉は通じるから、プロジェクトマネジメントについてはPMBOKに出てくる用語は相手がその資格を持っているなら噛み砕いて会話のレベルを下げて話さなくても通じることを担保できる、ということなんですよねぇ。


これって土俵というよりは一般教養みたいなものですねぇ。とうことは、知っていて当然みたいなものだから資格資格と持ち上げて煽る人がいたら怪しいと思った方が良いということでしょうか。


そうだとすると、これは乗って戦う土俵じゃないですねぇ。


ロールの土俵
ロールとは役割のことなんですが。いわゆる、管理職とかそういうやつですねぇ。鬱陶しい管理職は管理職で、その裏側というか管理職の土俵は狭いですから、そこに乗るのは大変なことなんですが。どっちかというとそこのポジションを守るためだけで必死ですよねぇ。保守的になるのを見ていると嫌でもわかります…。


まあ、担当するビジネスを課長や部長がそれぞれの持ち場で背負っていますから。役員ではさらに違うし。仕事が人を育てるという言い方があるけれど、踏み込んでみて、初めてその世界の面倒くささがあるのですがそれはある意味組織のエコシステムですからねぇ。


興味のない話もバンバン出てくるし。特に、ひとごと=人事ごとは評価や処遇のことなんて出切れば避けて通りたいところですがロールとしてのミッションとして担っているのでどうしようもないのですが。


このロールは資格試験で入れるようなものじゃなくて、それ自体、ひとごとですからねぇ。自分でなりたいと言っても、ビジネスの実績がないと相手にされないわけで。


とはいえ、それまで何もできないのかと言えばそうでもなくて、その土俵の知識も踏み入れないと手に入れられないのかというと、そうでもないわけで。世の中にある書籍で教養知識としてはあらかじめ得られるので、これも一般教養的な知識は得られるんですけどね。ただ、所属する組織の文化はないですけどね。でも、そうした知識を持って仕事をするようになると少し、考えて行動するようになるから結果も変わってくるものです。


システムエンジニアがロールを上がってその世界に入るのって、どっちかというとプロジェクトマネージャの経験者や技術リーダがビジネスで実績を出せたからそのまま安直に据え置かれるみたいな感じなんですよねぇ。それを望むなら、ロールで必要な一般教養はあらかじめ押さえておくとあとが楽だよ、ってことでしょうか。


IT技術の土俵
こっちはコテコテの技術の土俵の世界の話です。お待たせしました、と言いたいとこですが、これ、もうちっちゃなコミュニティみたいなものですよね。それほど技術の土俵が多様化してしまっているからだと思うんですが。


ちょっと細分化しすぎている感があるのは、キャリアパスを細分化しすぎたからだと思うんですが。蛸壺化してしまった、と。だから、そのツボから出てくること自体が大変で、それから出てきてもお隣さんの技術はサッパリだったり。


というか、隣の技術に関心持っているシステムエンジニアってどのくらいいるんでしょうか、とお尋ねしたいくらいなんですが。そんなことないよというなら、もうすこしプロジェクトマネジメントについて一般教養としてプレ学習をしておいていただけるとプロジェクトが少しだけ円滑に進むと思うのですけど。


さてさて、技術の土俵は細分化したのでちっちゃいです。そこで頑張るのはそれはそれで大変だなあと。でも、のってやらないとおまんま食い上げですからねぇ。


そういう意味では、システムエンジニアが生きていくための土俵なんですよねぇ。ここがぐらつくとどこにもピボットできないんですよねぇ。ITの基礎技術的な話とか、アルゴリズムとかとか。


さて、どの土俵にのって今日も戦うんですか。