設計書の変更をサクサクできるアプローチ
今日の書きたいことは次のとおりです。
文書がすでにたくさんあって、変更する必要があるんだけどどこから手をつけていいやらってケースがあるじゃないですか。特に、自分で作った文書でないと文書構成がよくわからなかったり、隅々まで知らないから作業量の想定もつかない、みたいな。
そういったときの対処方法です。
- 変更対象の範囲を一覧にする
- 変更の可能性のあるキーワードで影響しそうな箇所をメモる
- 変更する場合どう直すか、変更の必要がない場合は判断理由を追記
- 変更案を作成する
変更対象の範囲を一覧にする
変更対象の文書一覧を作ります。既存であればそれで良いです。ここで大切なことは、
- 変更対象の文書一覧に抜けがないこと
- 変更対象の文書の最新版を手に入れること
の2つです。一覧に抜けがあったらここからやり直しです。さらにその対象文書が最新版でないとこれからやる影響調査の意味がなくなってしまうので最新版でやります。文書の版管理が大切だとこうしたときに実感しますね。
項番 | 文書名 |
1 | 基本設計書 |
2 | 詳細設計書 |
こんな感じで作り始めるといいでしょう。
変更の可能性のあるキーワードで影響しそうな箇所をメモる
変更しようとするわけですから、変更の起因となるキーワードがあるものです。それを列挙します。このキーワードを上げていくのが一番の要です。ここで漏れてしまうと…以下略。
項番 | 文書名 | キーワード1 | キーワード2 | キーワード3 |
1 | 基本設計書 | レ | レ | |
2 | 詳細設計書 | レ | レ |
とてもざっくりしすぎの文書ですがファイルが細かく分かれているならファイル単位で行を分けておく方がいいですね。
その一覧に対してキーワードを全文検索していきます。Officeツールの検索機能でもいいですがいちいちファイルを開いでやるのは面倒なので、ローカルフィルを検索してくれるフリーソフトなどを使うと楽です。googleの検索結果のように表示してくれるソフトがあります。
変更する場合どう直すか、変更の必要がない場合は判断理由を追記
文書名の後ろに列を追加して、変更する場合二どう変えるか、変えないなら、なぜ変えなくていいのかの理由を書き込みます。
項番 | 文書名 | 変更対処 | キーワード1 | キーワード2 | キーワード3 |
1 | 基本設計書 | キーワード1:変更不要。用語の定義のみ。 キーワード2:区分の定義の追加が必要。検討資料の表に差し替え |
レ | レ | |
2 | 詳細設計書 | キーワード1:機能の概要を変更。 キーワード2:1で変更になった機能を書き換え。 |
レ | レ |
ここで大事なことは、自分が何に基づいて判断したか、それをきちんとメモります。全ての対象文書に対する自分の考え方が表現されるからです。あとでどうしてそう判断したのかわかるように書き込むことがポイント。ここで長々とその理由を書き込むようだと、まだ判断に揺れがあると思いますよ。スパッと書きましょう。
変更案を作成する
ここまで整理できたら、あとはもう、力技の仕事だけです。作業量の目処もつくってものです。
さらに言えば、もしこの作業で検索漏れや対象文書漏れが見つかったとしても、検索するキーワードを追加したり、どう直そうか当たりをつければいいのです。やって来た道なのでサクサク終わります。
これのいいところは、ロジカルに説明を求められても全くと言っていいほど強いです。もし抜けを見つけられてもちょっとした作業が追加になるだけです。
まあ、キーワードが明後日な選り抜きではどうしようもないですが、この方法を使わないとさらにどうしようもない状態なので。
で、この方法で整理して変更方針を確認するとわかりやすいので、これ前提で話が進むので変更の本質に話が集中していいですよ。