エンジニアの基礎スキル インタビューでスクリプトを用意する理由

ITサービスの企画やサービスをシステム開発するときにペルソナを作り、そのペルソナがどのような行動をとるかとか、実際にとったかを検証するためにインタビューをすることは多いと思うのです。

こちら(企画や開発側)が知りたいことを知っているのは想定する利用者や実際の利用者だから、という考えに基づいてアクションプランを設定しているためです。

こういったケースを考えるとエンジニアにもインタビューのスキルが必要になるし、インタビューを成功させる(=聞きたい情報を得る)ために工夫も必要になります。何より、準備は手間がかかりますがそれを怠るとあとで聞けばよかったをやりかねないのでその辺りのシミュレーションは何度も繰り返しておいた方が良いでしょう。

スクリプトを準備する

インタビューで聞きたい情報を得たいと思うなら、質問のスクリプトは用意しておいた方が良いと思います。

どうしてスクリプト、つまり、質問の文章を用意して起きた方が良いかというと、雰囲気でいい感じで終えることができたとしても、実際には聞かなければならなかったことを聞いていなかった、などということを回避できるからです。

それはインタビューの目的を達成するために、聞くはずのことを聞き忘れてしまうような事故を防ぐため、でもあります。

スクリプトでインタビューを構成する

スクリプトは聞きたいことをただ並べてはスクリプトを作る意味はありません。それでは単なる備忘でしかありません。

スクリプトを用意するのは質問の構成、流れを作ることで、インタビューイが気づいていないことを気づかせ、言語化させるために使うのです。

ですから、スクリプトはオープンクエスチョンでなければなりません。

スクリプトは誘い水

とはいえ、オープンクエスチョンでインタビューイの内面にあるものを引き出すことになるので、インタビューは準備したスクリプトの順番では進みません。

スクリプトの構成を考えるときにカテゴリにわけ、その枠で進行すれば良いのですが、実際にはインタビューイはそうした枠もスクリプトも知らないので、好き勝手に行ったり戻ったりと話が飛び跳ねます。

そうした進行をインタビューイの思考を遮らない程度にガイドするためにファシリテーションスキルを使い、インタビューイの発言内容と聞きたいスクリプトを関連させながら切り替えていくのが良いでしょう。

なんのためのインタビューか

インタビューの間、再確認しておきたいことはなんのためのインタビューをしているのかということです。

インタビューの雰囲気が良くても聞きたいことを聞けていなければ成果はありませんから。

このようなインタビューのスキルは、エンジニアの基礎的なスキルの一つだと思いますので、意識して経験をすると良いですし、仕事の中で実践しやすいテーマでもあります。