自分でなんとかしよう症候群のエンジニアへの緩和ケア
SIビジネスのシステム開発手法にどっぷりと浸かった上で飼い慣らされてしまうと、業務量を調整しようという発想ができずに、自分でなんとかしよう症候群に侵されてしまいます。お気をつけください。
特に、年末進行となると、無能な上からあれこれと一方的にタスクを口に突っ込まれるだけ突っ込まれて息も絶え絶えにアップアップして今にも溺れそうなエンジニアが累々とするので。
この症候群は、どちらかといえば年齢層が高いエンジニアが罹りやすい症状です。20年、30年と頼まれたらそのままやらなければならないんだ、という思い込みも症候群に拍車を掛けるのでわまりで見かけたら、徐々にそうした負担を下げていくようにしてあげてください。急にタスクを剥がしたりすると年齢的に高いことからエンジニアとして必要とされていないと勘違いしたり、単純に拗ねたりするので面倒です。
症状に罹りやすいエンジニア
自分でなんとかしよう症候群のエンジニアに特に年齢的な特徴はありませんが、中堅層からシニアにかけて罹りやすいです。
原因としては、前述したとおり頼まれたら言われたとおりやるものだと思い込んでいることが挙げられます。
また、年齢が上がると新しい技術を覚えたり、手法を試したりすることへの心理的な抵抗が増え、現状にしがみつきたいというエンジニアとしては有るまじき心構えが一層強くなって拗らせてしまう、という症例もありますので日常からのエンジニアライフの注意が必要です。
症状の緩和策のたて方
愛用しすぎたぬいぐるみの汚れと同じように、自分でなんとかしようとする思考がエンジニアの心身に染みついているので変えようと思っても変わりませんし、急に対処するとパニックを起こしかねませんので緩和した対処が求められます。
緩和策の例
緩和策には次のようなものがありますのでご参考にしてください。
ワークロードの可視化
自分でなんとかしようと症候群の症状の疑いがある若しくは罹ってしまったエンジニアには、まず、本人の法定労働時間は週40時間であることを可視化しましょう。
可視化の際も、罹患しているエンジニアに対してではなく、チーム全員が週40時間が法定労働時間であることを確かめ合い、お互いに作業を助け合おうという方針を確認することで間接的に認識させましょう。
前段取りで迷子にしない
自分でなんとかしよう症候群のエンジニアは作業見積もりの精度が甘々です。甘い作業見積もりを責めてはいけませんし、それで症状は改善しません。
作業の担当をアサインするときに、前提条件、必要な情報のリスト、作業のマイルストーンを尋ねる側が知りたい、知っておかないと顧客に尋ねられて困りそうだ、と他者を起因として知る必要があると伝えながら、雑談するように前段取りをしてしまいましょう。
つまり、前段取りで準備作業を可視化し、進めて問題ない状態から作業させると純粋に作業だけになりますから、作業をしながら迷子になることを防止します。
それではお大事に。
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