ビジネスの主役をメンバに移したらメンバが考え動き始めた
マネジメントは実はとても楽なオペレーションである。なぜか。それはマネージャが計画を作り、メンバが納得するかどうかに関わらず、人的リソースを割り当て、進捗を計測し、計画どおりに進捗していなければPDCAのCAをメンバに指示し、またPDCAを回せば良いのだ。その上、結果に応じた評価を行えば良い。
マネージャに課せられるロールに紐付けされるアカウンタビリティはこれで果たせる。
さて、どうだろう。
指示しない宣言
メンバが自らチームに課せられたミッションを理解し、達成が必要だと考える目標を認識し、計画を考え、一つひとつ行動に移す。
この域に達するようになったチームは理想的ではないか。そうしたチームにようやくなり始めたと感じた経験をしたことがある。
前に書いたかもしれないが、前年まではあれこれと割と口を出していたのを年度明けからやめる宣言をしたことがあった。
もう、あれこれ言わない。
チームの目標は立て、君たちに数回に渡って説明した。ここからは君たちが全てを回すのだ。そう言った。
それまで、メンバは最後にはあれこれとアドバイスをもらえるというパターンで仕事をしていたはずだ。それが窮屈だったと思っていたメンバもいたかもしれなし、最後にディレクションをもらってからそのディレクションに合わせればいいと思っていたかもしれない。
それをやめる宣言をした。
脇役に回る
では何をしたか。
新規事業の企画を1つのテーマにしていた。ネタ的に毎年あるものだが、その年はちょっとしたマイルストンがあり、それより前に形にしないと機を逸することになるだろうと見ていた。
新規事業企画でアイデアがあるのはわかっていたが一向に進む気配がなかったので、概況からちょっと誘い水を投げてみた。
君たちにはある企画をやりたいと言っている。だが、もうそのリミットは視界に入ってきている。本当にそれを実現したいなら今が最後のチャンスだと思うがどうか。
やりたいのなら応援する。役員にも掛け合う。手伝って欲しいことを言ってくれ。
その裏で、部門責任者の時間をもらう機会を作っておいた。
これは組織の動向を話してもらう体で、最後の5分にメンバが企画プレゼンをしてはどうかとメンバに提案していたからだ。
部門責任者はそのプレゼンをきき、組織の内情を話、メンバにその企画を進めることを判断した。
そう、マネージャはメンバの脇役であったほうがいい。主役はエンジニアに任したほうが良いのだ。メンバは自分で考え動く。
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