まだプロジェクトマネジメント=ウォーターフォールやアジャイル開発」とか間違ったこと言っているの
ネットで出回っているスライドに、
プロジェクトマネジメント=ウォーターフォール
プロジェクトマネジメント=アジャイル開発
としたものや、PERT図やはたまたMindMapが手法だ、的な説明をしているサイトがあるがそれは間違いだ。
標題の「現場にあった」が現場で行われる「プロジェクト」に合った且つシステム開発手法を選ぶのであれば合意するが、プロジェクトマネジメントしてアジャイル開発を持ち出してくるならそれは違う。
プロジェクトマネジメント とは、以下の定義がある。
プロジェクトマネジメント とは、プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツール、および技法をプロジェクト活動へ適用することである。
引用 PMBOK
一方、ウォーターフォールは次の定義がある。
開発モデルである。プロジェクトマネジメント ではない。アジャイル開発の定義も確認しよう。
アジャイルソフトウェア開発 (アジャイルソフトウェアかいはつ、英: agile software development) は、ソフトウェア工学において迅速かつ適応的にソフトウェア開発を行う軽量な開発手法群の総称である。
ウォーターフォールと同じである。
なぜ、違うと指摘しているかと言うと、使う目的が違うからだ。エンジニアであれば理解しているとおり、システム開発手法はシステム開発のプロジェクトでシステムを開発するために適用する開発手法である。
システム開発はエンジニアが行うのだから、これはエンジニアがプロジェクトの目的を達成するためにある。
一方、プロジェクトマネジメントを必要としているのはプロジェクトのオーナである。プロジェクトの成功、失敗が経営にインパクトを与えるような規模であればプロジェクトオーナはプロジェクトに関心を持つ。
プロジェクトオーナはプロジェクトマネージャにプロジェクトの状態、健全性をレポートするように要求する。その報告手段、レポーティングのためのプロトコルがプロジェクトマネジメントである。
プロジェクトオーナーとプロジェクトの代表であるプロジェクトマネージャがプロジェクトの状態を共通の考え方、指標で理解し、プロジェクトマネージャからのレポートを読み、事業に関わるプロジェクトを継続するか中止するか意思決定するための材料でしかない。
プロジェクトマネジメントの解説で進捗管理やWBSなどのツールだけを紹介しているようなサイトはとんでもサイトでしかない。それは前述のプロジェクトマネジメントの定義から当然である。
プロジェクトマネジメントは、プロジェクトオーナへのレポートツールであるため、経営サイドの要求するサイクルでレポーティングできなければならない。
システム開発はプロジェクトの特性から適合するシステム開発手法を選ばなければならない。
PERT図やMIndMapなどはシステム開発手法を助ける1つのツールでしかない。
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