全員PO

従来、エンジニアは如何に早く、上手に作れる方法を知ろうとして、身に付けようとしてきた。なぜなら、目の前の契約を決められた予算と期間でこなさなければならないからだ。

だから、ものづくりで必要な道具の作り方や道具を使えるエンジニアを導く方法を知りたいと思うし、マネージャはそれを習得する機会を作る。

そして今は、作るものは何かを捻り出すやり方を学んでいる。ここでも同じようにやり方を学ぶ。マネージャは道具の使い方、そちらへ予算をシフトする。

予算のシフトの流れが起きているのは、結局、道具は同じで作り方はお家のごとで良いことに気づいたである。だったら、作るものはどんなものかを形で見えるようにする方法を知るためにバジェットを使うことにしただけである。

ただ、これも肝心の『もの』を手に入れる方法は含まれていない。

そこにないものは『これを作りたい』のこれを想像する方法である。

与えられた素材や制約では、斜め上の『これ』にはならない。よくて、ヘンテコな組みわせの類である。

一方、エンジニアに限ることではないが、『これ』はご自身で作られている。そして、日々変化させている。無意識に生存するための必然性としてエンジニアはPOをやっているのである。

その根底にあるものは、革新ではなく必然性なのではないか。そうするとまた、『これ』の可視化は有用なのだろうか、という疑問はある。『これ』を言語化して作ってという指示に使うのはわかる。

PO研修の前に、ご自身はなぜご自身であるかをを訊ねると『これ』を作る必然性を言語化できれのではないだろうか。