チームのゴールとエンジニアの働くモチベーションのギャップと対策
チームのゴール設定はマネージャ(が考えていればマネージャ)のミッションを実現するためにミッション最適化で方策を考え、チームのゴールとしてチームのメンバに
「この(マネージャが考えた)ゴールを目指そう!」
と年度始めにやるわけです。で、
「じゃあ、キミがチームのゴールに貢献するための目標を設定しよう!」
とメンバ一人ひとりに目標を設定するように言い(迫る)ますよね。
チームのゴールあるある
チームのゴールってこんな感じですかね。
・売り上げNN%アップ
・カスタマーサテスファクション5%向上
・密なコミュニケーションによる生産性向上
・リリースサイクルの短期化
・大規模障害0件
・プロマネ育成N人
開発チームも結局、儲けなければチームを維持することができませんから、技術よりはビジネスよりの目標が混入して来たりするかもしれません。
それと大体は、昨年のトラブルで印象に残っていることの対策をチームのゴールにしたりするんですよね。トラブルの原因の本質まで辿り着けていないマネージャは印象に残っている負の経験を焼き直してチームのゴールにしがちです。そういった目標が混在しているかどうかでマネージャがどれだけ考え、目指すチームの姿を洗練化しているかを見極めるためのカナリアに使うこともできますけど。
エンジニアの働くモチベあるある
一方、エンジニアが働くモチベ、つまりモチベーションは現実的であり、曖昧なのです。
・お金たくさん欲しい
・仕事で認められたい
・楽したい
・好きな技術は覚えたい
・課金するのでお金欲しい
・役職につきたい
・最新の技術をやってみたい
・なんとなく
・特にありません
・推しのためにお金欲しい
現実だと言うのは、お金を稼ぐ、評価されたい、昇格したい、と言う類のもの。これは立派なモチべーです。一方、特にありません、考えたことありません、と言う層も一定量の人数がいるんですよね。普段、言われたから、仕事だからやってます、的なエンジニア。
その上で、自分の興味がそそられる仕事を楽しく仕事できたら、くらいなんですよね。多くのエンジニアは。ときどき、歯ごたえのある仕事の方を好むエンジニアやプロマネがいますけど。ええ、ワタシです、はい。
マネージャとエンジニアの考えていること、考えていないことのマッチングのズレがひどいことこの上ないですね。でも、そんなものなのです。
ゴールとモチベのギャップ対策
どれだけゴールとモチベがずれていても、組織で、会社で働き、外貨を稼がなければチームは解散です。
結論から言えば、マネージャのゴールが達成されるかどうかです。ゴールに辿り着くまでのルートや手段や道具、ツールはエンジニアが決めればいいのです。ゴールを実現するのはエンジニアなのですから。
ただ、マネージャはゴールを決めたらエンジニアのチームを放置するのではなくゴールに辿り着くまで伴走し、進む方向を間違えないようにしなければなりません。
一つはエンジニアが一人で成果を出すよりもチームとして成果が出せるように促さなければなりません。エンジニアを集めたからといってチームになるわけじゃないのです。チームに信頼関係を作る必要があれば、エンジニア間の距離を近くして信頼を相互に得られるための働き方をさせなければなりません。
エンジニア自身がチームのゴールを理解し、チームのメンバが同じ方向に向かって考え、行動できるような価値観を共有させる必要もあります。
さらに、ゴールに到達するための技術を身につけ、レベルを上げて行く取り組みもチームとして必要です。
さらにあんなことやこんなことまでやらなくてはなりません。ふー。いつも書いていることだったですねー。