将来のためのタスクの割合と継続して取り組むための工夫

他のチームのメンバのリソースは自分自身ではないから、何にどのくらい使っているか、どのくらいの余裕があるのかはわからない。ただただ、積み上がっているタスクを誰かに、スキあらば振ろうとしているマネージャもいることだろう。

では自分の時間としてのリソースはどのくらい使っているのか。

やはり、納期の近い目先の仕事から手をつけているのではないか。

タスクには、3つの種類がある。

1つは短期的なタスクだ。今日、明日、来週、今月。このくらいの締め切りの早いタスク。

2つ目は、中期的なタスク。四半期、半期。チームにとってはもう少し長いスパンでもいいかもしれない。

3つ目は、長期的なタスク。数年。2年や3年。中期計画的な時間軸である。そのくらい。

意識せず、放っておくとタスクはいつの間にか、短期的なタスクで山積みになってしまう。そうなってしまうと仕事がだんだんとやっつけになっていく。

隔週の会議、月次の会議があれば、それに仕事を合わせてルーチンを組んでしまう。隙間で山積みのタスクをちょっとずつ消化するのが精一杯だ。

プロジェクトであれば、タスクの優先順位をつけ、それをメンバで拾って片付けていく。プロジェクト型の仕事は短期的なタスクの割合が異常に高い。そうなってしまうと今自分がどこの時間軸にいるかを見失ってしまう。特にプロジェクトの規模が大きくなれば大きくなるほど、失ってしまう感覚だ。規模が大きければ大きくなるほど、全体の工程計画を手元に置き、どこにいるかを確かめなければ目的の迷子になってしまう。

そうならないためにも、稼働する時間の中で、短期のタスク、中期のタスク、長期のタスクを意識的に手をつけることをしなければいけない。

  • 短期のタスクは5割
  • 中期のタスクは3割
  • 長期のタスクは1割

残りの1割は何に使うのか。年休をとったり、研修があったり、組織の会議があったりと、業務に直下しない、非稼動に割り当てる時間が必要であることを忘れてはいけない。

タスクの割合は、固定ではない。どう配分してもいいが、短期のタスクは成果に直結するので、大きくなる。しかし、2/3以内に収めるのが目安だろう。

  • 短期のタスク 20時間、2日と半日
  • 中期のタスク 12時間、1と半日
  • 長期のタスク 4時間、半日

 タスクの時間は、先に小さい長期のタスクから予定を確保する。間違っても短期のタスクから確保してはいけない。それでは結果的に全部が短期しかやらなかった、となってしまう。

長期のタスクを確実に、継続的に取り組むためには、スケジュールを曜日や時間帯を大体決めて、ブロックしてしまう。スケジューラに明示的に入れておけば、そこを避けて入れてくる。入れてきても先約があると調整すればいい。

エンジニアの経験年数に関係なく、意識的に始めてみよう。合わなければ変えるか、やめればいいのだから。

 

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