来年にやらないことを決めておくこと
もう年末進行のような状態が続いているのは、業務量は変わらない一方で年度末の評価や新年度の準備を始めようとするからである。では年末でない時期に調整してやればいいのであるが、業務量は波があるとしても一定のボリュームがあるので、なんら解決にならない。
以前述べたかもしれないが、プロジェクトや業務の活動テーマにおいて『やること』より『やらない』ことを決める方の効能は大きい。やることは、放っておくといくらで山積みを始めて溢れ出す。やらないことは、実はとても決めにくい。ルール的なもの、たとえばこんな振る舞いはしないのようなものであれば、やらないことを決めるのは案外易しい。
しかし、課題や取り組みなどは、ついつい『やった方がいい』と言う思考にはしりがちだ。実際に、チームで来年の活動テーマを話してみるといい。
- 来年度やりたいことをリストアップ
- やりたいことをグルーピング
- やること、やらないことの仕分け
- やりたいことを四半期で完了時期を設定
- 必須とできればと線引き
- チームの新年度の活動テーマの出来上がり
2のグルーピングは、メンバから出てきたやりたいことが多々被るのでKJ法的にまとめているだけである。
3のやることを選ぶ際に、やりたいメンバが自分でやりたいと言わなければならない。誰がオーナーシップをとるかをその場で宣言するようなことをするのは、やった方がいいを排除するためのリトマス試験紙でもある。
上手くいって90分で4まで進めばまずまずである。2でグルーピングするときに何をするかヒヤリングは入るし、似て非なるテーマがあればそれの確認で相当時間を使う。
実際、いくらやりたいことをリストしても確保するリソースの中でしかそれをできない。必須としてもいくらでも差し込みで緊急度の高い案件は割り込んでくる。
ただ、そうであっても何をやるのかの共通理解を作っておくのは良いことには違いない。そうしたプロセスを経たことの意味は大きい。