リモートワークで炙り出される会議の問題地図
今話題のリモートワークは少し前までテレワークと呼んでいた。そんなことはどうでも良いのだが、リモワになるとますます上手く進まない業務が出てくる。何だかわかるだろうか。会議である。
なんだかんだ20年くらいテレカンやTV会議を経験しているし、2拠点、3拠点もやってきているし、国内にとどまらず海外ともやっているので、遠隔会議のやり辛さは何度も味わっている。
このCOVID-19のお陰で活用されていなかった組織のリモートワークのインフラが日の目を見ることになったのは良いのであるが使い側の経験値がないところに起因する運用の拙さで「やっぱりリモワはダメだ」となるのは不幸でしかない。まあ、うちの組織には影響はしないのだが。
話を戻して、なぜ会議がうまくいかないか。
もともと会議が上手くいっていないだろうと容易に想像がつくという理由はあるのであるが、そうした文化的な背景の上にリモワでのweb会議となると、ファシリテーションも発言者の発言のログも見えるようにしないと何がどうなっているのかわからず迷子になってしまう。さらに、普段からサイレントモードな参加者の存在感はますます無になっていく。
こんなことが事象として起きる。
・今、何を話しているか迷子になりやすい
・オフライン以上に声の大きい発言者の存在感が増す
・内職が進む
・後になってひっくり返りやすくなる
1つ目は、話し手は、常に具体性を持って話さなければ迷子を作りかねない。画面をシェアして資料を説明していても何を話しているかわからなくなる。
なぜなら「ココ、アレ、ソレ」ばかり使って話しているからである。資料のキーワードをポインタで指しながら説明しなければならないし、ファシリテーターは具体性を持って話すように促さなければならない。
2つ目は、参加者は小さい窓に入るか映りもしないのですき勝手にはなすようになる。もともと声の大きい(役職者は)ますます大きく話す。目の前にいないから、注目されているか視線を感じられないのも一因だ。
3つ目は、2つ目に隠れて内職を進める。ミュートしていれば打鍵も聞こえない。
4つ目は、時間で会議から抜けていきやすくなるのと、目配せで意思を促すようなことをしていれば、それもできなくなり、会議のゴールを確認しないで終わりやすくなる。
もともとの会議能力が組織として低いというものがあるのだが。