最近の仕事をした気になれるツール

5年くらい前はメールをいかに見ないようにして自分の仕事を進めるかを考えていた。仕事場に着いて、PCを開いてメールでも見はじめたらあっという間に30分や1時間は立ってしまう。メールの内容はプロジェクトの進捗上の障害であれば見過ごすこともできないから、あれこれと指示をするなり、手配をしたりする事になる。

それが今ではslackに置き換わった。メールのinboxからチャンネルになり、情報が分断されるようになった。だからか、チャンネルはopenであることが望まれ、KPIのようにopenと鍵の付いたチャンネルとDMの比率を比べる。

メールはinboxの中で探しにくいがslackも流れが早くどこにレスをつけて、どれに返さないといけないのかすぐに分からなくなる。

結局、メールのinboxのサブフォルダはチャンネルになったに過ぎない。

仕事上のコミュニケーションは、ブレストのようなものであればオンラインでも構わないが集まってテーマに付いてあれこれとやるが、実作業はそれの方向性を決めれば個々に振られるからコミュニケーションで取り交わしたい情報量は少なくてよくなる。だから、slackでのコミュニケーションは短い。

メールは元メールを引用した上でやり取りを冒頭なりインライン(このやり方はとても合わない)で往復させるので、気が向けば大元に戻って記憶を整理し直せる。しかし、小さな情報量となっているslackは自分の記憶なりスレッドなりで追いかけなければならない。その上、レスが付いても見つけにくいから結果的に放置をしてしまう。

メールもそうだが、slackも投げっぱした方が主導権を取るコミュニケーションである。メンションをつけてどうかを確認するポーズを取る。噛み合っていればまだマシだが、そうとは限らないから堪らない。

 

マンガでやさしくわかるチームの生産性

マンガでやさしくわかるチームの生産性

 

 

 

気づくと自分の仕事をする時間より、slackで溶けていく時間の方が多いのはメールと同じだ。メールも絶滅していないから、そっちも時間を溶かす一因である。

生産性をあげるのがコミュニケーションツールだった気がするのだが、返って生産性を悪くしているような気がしてならない。