23日のローストチキン

23日は天皇誕生日ではなくなったから、休みではなくなった。去年までなら、23日にクリスマスケーキと食事を用意して、家族の団欒をしていた。美味しいもの買い込み、テーブルクロスを広げ、CAVAなり、ノンアルのスパークリングなりを開けて、最後に小さめのブティックのクリスマスケーキを食べてお開きだ。

23日が休みで無くなるというのは昭和に戻るような感覚を持つ。24日や25日クリスマスケーキを買うのだ。平成に代わり23日が祝日となったため、ホリデーシーズンは長くなった。クリスマスケーキも23日から注文することができた。今年のカタログを眺めると、23日にクリスマスケーキを用意するブティックは減った。

子どもさん達も大きくなり、それぞれのスケジュールで生活をしている。恋人がいれば恋人と過ごすようになる。クリスマスケーキは24日か25日だから仕事帰りにと考えると早仕舞いしなければ、支度も大変だから食事にありつけるのは遅い時間になってしまう。

ワイフとどうしようかと話して、クリスマスケーキは止めることにした。食事も日にちをずらして機会を設ければいい。そういう話になった。

これが10月下旬だったか、11月上旬の頃の話だ。

今月に入り、ワイフが短期の入院をすることが急に決まり、それが23日だった。本来の手続きなら3ヶ月後とかになるらしい。話の展開が早く、あっという間に決まった。

子どもさん達が小さい頃は、peckのチキンを注文していた。過去形なのは、取り扱いがなくなってしまったからだ。フィリングにレバーが使われていてお気に入りだった。その扱いがなくなったので、別のお店に変えてみたが、どうも違う。有名ホテルのチキンで半ば妥協して数年が経っていた。

23日は日曜日で、デパートではクリスマスムードを押し出していたが去年ほどクリスマス感の客はいなかった。そんなとき、生の丸鷄が手頃な値段で並んでいた。確か、去年までは売り切れていたような記憶があった。

クリスマスの食事をするつもりはなかったけれど、中に詰め物をしてローストチキンを作ってみようと思い、手頃なサイズを買い物カゴにいれる。

ピラフを作り、鶏を処理してフィリングを詰める。230度で40分、200度で20分、そのまま余熱で10分。塩胡椒の鶏、3種のハーブをアクセントにしたピラフは鶏の油を吸って甘みを増す。

ワイフに声をかけて、ローストチキンをテーブルに出す。どうやら口にあったらしい。もう23日にローストチキンをどれにしようかと悩む必要がなくなった。

 

 

 

丸鶏レシピ: うまみを丸ごといただきます

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